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2000/12/08

<韓国文化>韓国のベストテン

韓国の人気ベストテン

 韓国の本の売上、音楽、映画の人気ベストテンは――。書籍はトップに変動が起きた。音楽はインターネットの普及やIT(情報技術)の発達が少なからず影響を与えている。映画は「共同警備区域」が相変わらず好調だ。

 ●音 楽●

 チョ・ソンモ200万枚目前

 インターネットとプロモーションビデオが音楽市場に直接反映、音楽チャンネル有線テレビがこれに拍車をかける。街ではPC房(ピーシーバン、インターネットカフェ)がにぎわい、コンビニ、ホテルも有料、無料の端末機器が整備されてきた。この状況は、日本より先行している。音楽サイトもゲーム感覚で楽しむ時代。チャートにも関連タイトルが登場。

 チョ・ソンモの勢いは止まらない。年末にかけての各種大賞受賞が確実視されている。3枚目のアルバムは実売200万枚目前。抜群の歌唱力、スポーツ万能、端正なマクスとステージマナーが年代層を越えたファンに強くアピールしている。名実ともにトップ歌手に成長し2000年末を飾るにふさわしい活躍。今後、彼にはどんな称号が贈られるだろうか(歌手称号=李美子:演歌の女王など)。

 ソ・テジの活躍は見事だ。今夏のアルバムは強烈なメタルサウンドで新境地を開いた。大規模コンサート・ライブを経て、100万枚は固いと専門家は見ている。
 歌謡曲(成人歌謡)は若干の順位変動があったが、最近、各局歌番組をにぎわしているので、年末商戦の活性化になるかもしれない。

 業界筋では、日韓文化交流をにらんで、日本歌謡の研究(日本歌謡の韓国バージョン化)とともに、韓国曲の日本歌謡界へのアピールが真実みを帯びてきた。(ツカサ・コミュニケーションズ 小平武司)

 <ミュージック・ヒットチャート>(資料:12月6日号「芸能情報新聞」)

 ◆ヤングポップス◆

 1 知ってるの…    B チョ・ソンモ
 2 君を見送りながら  B ホン・ギョンミン
 3 ID:PeaceB D ボア
 4 BAD       R YⅡK
 5 城の外       R HOT
 6 ウルトラマンだ   R ソ・テジ
 7 NOW       D ピンクル
 8 よかったよ     D シャープ
 9 www.サラム.com R イム・チャンジョン
10 うそ        B GOD

 <注>B=バラード(R&B、ソウル、フォークなど)、D=ダンスミュージック(ラップ、ヒップホップなど)、R=ロック、メタル、ファンクなど

 ◆歌謡曲(成人歌謡)◆

 1 ワイングラス    NT チェ・ユナ
 2 人生は生放送    T  ソン・テグァン
 3 恋はだれでもできる
       わけではないNT テ・ジナ
 4 トゥンバトゥンバ  NT ジン・シモン
 5 好き好き      NT ヒョン・スク
 6 歌一曲、お酒一杯  T  イ・トンジュン
 7 淋しい女      T  チョ・スング
 8 情け一つあげたのが T  ヒョン・ダン
 9 逢いたいよ     T  イ・ミョンジュ
10 あの人に逢いたい  T  ヒョン・ジウ

 <注>T=トロット(演歌)、NT=ニュートロット(セミトロット、ポップ演歌、バラード)


 ●書 籍●

 重鎮二人がランクイン

 韓国文学界の重鎮二人が新たに登場。パク・ワンソ(朴婉緒)の5年ぶりの新作「とても古い冗談」は家族愛という美辞の裏に潜む欲望と利己を描いた問題小説。“現代の語り部”といわれるチェ・インホ(崔仁浩)の新作「商道」は、19世紀に一介の丁稚から“巨商”と呼ばれるまでになった実在の人物の成功物語。

 チョ・チャンインの「棘魚」は1位から2位に後退したものの、よく売れている。
 外国人作家の作品はベストテンの半分以上を占めているが、中でも塩野七生と村上春樹の日本人作家の人気は相変わらずだ。

 ちなみに、芥川賞を受賞した在日作家、玄月の「蔭の棲み家」が18位に顔を見せている。

 1 菊の花の香り(1)       キム・ハイン
 2 棘魚             チョ・チャンイン
 3 とても古い冗談        パク・ワンソ
 4 ハリーポッターと賢者の石  J.K.ローリング
 5 ローマ人の物語9       塩野七生
 6 商道1            チェ・インホ
 7 ゆったり生きることの意味   ピエール・サンソ
 8 金持ちのお父さん、
         貧乏なお父さん ロバート・キヨサキ
 9 夢を盗まれた人に      J.カンフィールド
10 喪失の時代(ノルウェーの森) 村上春樹
   ※教保文庫調べ/11月第4週


 ●映 画●

 「共同警備区域」ロングラン

 板門店警備を行う南北兵士の交流を描いた「共同警備区域JSA」が、第21回青龍映画賞で最優秀作品、監督、男優助演、撮影、最高興行の5部門を受賞するなど、評価が高まっている。観客動員もソウル235万人(全国545万人)を達成し、ロングラン上映の見込みだ。
 11月11日に公開された歴史活劇「タン・ジョク・ビ・ヨンス(燃ゆる月)」も、崔真実、金允珍、ソル・キョングなど人気俳優が出演していることもあって、若者中心にヒットを記録している。
 消防士の奮闘を描いた映画は「サイレン」が1カ月前に公開されているが、同じように消防士を描いた「リベラ・メ」は3位に食い込んだ。

 1 共同警備区域JSA(韓)
 2 タンジョクビョンス(韓)
 3 リベラ・メ(韓)
 4 チャーリーズ・エンゼル(米)
 5 ホワイトアウト(日)
 6 THE ART OF WAR(米)
 7 クンドゥン(米)
 8 FREQUENCY(米)
 9 アメリカン・サイコ(米)
10 ボンジャ(韓)