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2001/05/18

<韓国文化>韓国の茶 礼節や健康目的に広まる

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    健康への効用からお茶の愛好家が増えている

 新緑がまぶしい季節となった。新茶の出回る時期でもある。茶といえば日本では欠かせぬ飲み物で、伝統茶道も普及している。意外にも日本では知られていないが、韓国でも茶の伝統は生きており、さまざまな流儀もある。韓国の緑茶の歴史や効用などについて紹介する。
 
 茶の木の原産地は中国の東南部とインドのアッサム地方とされる。葉や木が大きく紅茶に加工されるインド大葉種と、小さくて緑茶やウーロン茶に加工される中国小葉種がある。韓国産茶は高さがおおよそ60―90㌢の小葉種だ。

 「三国史記」には、三国時代の新羅・興徳王の時代、金大廉が使者として唐に行った際に茶の木の種を持ち帰り、慶尚南道・智異山の南端に植えたという記述があり、これが韓国の茶の起源といわれている。ただし、それより以前からあったという説もある。

 茶文化は新羅時代に栄え、仏教国家として発展した高麗時代には、あらゆる仏教儀式に欠かせないものとなり、さらに繁栄した。国家的行事でも必ず茶の儀式行われるなど、茶をたしなむ風習は一般にまで広がった。これに伴い茶道具が発達、高麗青磁など工芸品も生み出された。

 朝鮮時代に入って仏教に代わって儒教が普及したことから、茶は徐々にすたれ始め、一部の禅僧や官職に就かない学者であるソンビによって脈は受け継がれた。ただ、茶の風習は衰退しなかったという説を唱える専門家もいる。朝鮮時代末期には日本から輸入されていたという。

 現在の茶文化は礼節や健康を重視するなかで一般的に広まっている。大学では教養科目と正規科目のなかに茶道を取り入れているところもあり、社団法人・韓国茶人連合会は茶道大学院を設立している。また、韓国茶文化協会、礼智院、韓国茶生活文化院、礼茗院、東茶頌文化院など多くの団体が茶道と礼節を指導することで、伝統に根ざした新しい文化をつくり出している。