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2002/12/13

<韓国文化>違いの中に共通点探る

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        「スペースimA入り口」 イ・ミギョン(韓国)

 韓国、中国、インド、インドネシア、日本、フィリピン、タイのアジア7カ国の20-30歳代の若手キュレーター9人による共同の現代美術展「アンダー・コンストラクション・アジア美術の新世代」が12月7日から来年3月2日まで、国際交流基金フォーラムと東京オペラシティアートギャラリーで開催中だ。

 「アンダー・コンストラクション・プロジェクト」は、アジア7カ国のキュレーターがアーティストとの対話を通じて、「アジアとは何か」という統一テーマをもとに、幾度かの話し合いと調査を重ねて、現代のアジアを複数で捉えようと試みた、アジア発の進行型・共同プロジェクト。ローカル展と総合展で構成されており、2001年度に各キュレーターがそれぞれに捉えたアジアをテーマに各地でローカル展を実施した。

 昨年11月のソウルでのローカル展「ファンタジア(狂想曲)」は、10年以上捨て置かれた工場跡で、韓国、中国、日本、タイの新鋭作家13人が「日常生活の中のまなざし」の視点で、絵画、彫刻、ビデオによりアジアの現状を表現した。

 総合展となる本展では、ローカル展に出品した43人(組)の作家が一堂に集い、キュレーター全員の協働作業により、再構成して、アジアの現在を発信することで、「アジアとは何か」という全体テーマに迫る。

 アジア美術の新世紀を担う若いキュレーターたちが、問題意識を共有しながら、互いの異なる文化的背景と美術を理解しつつ、国を超えてどのようにひとつの展覧会を作り上げていくのかという、挑戦的かつ刺激的なプロセスを重要視して、展覧会のタイトルを「アンダー・コンストラクション(建設中、準備中、何かをつくっている途中)」と名づけた。

 同展事務局では、「過去10数年間アジアが経験してきた経済発展は、アジアを確実に世界の成長期拠点として位置づけると同時に地域内においては相互依存関係を一層深め、互いの社会や文化に広範、かつ深く影響を及ぼすようになってきた。元来多様な民族と文化を有するアジアは、現在ダイナミックな変容の時代を迎えている。情報化とグローバリゼーションの波は、変化のスピードをますます加速させている。人々は自らのアイデンティティーを問い直し、国家を超えて隣人たちと対話を始めた。このような状況の中で、2000年4月にプロジェクトはスタートした」と、開催意図を説明する。

 韓国から参加した金ソンジョン(アートソンジェセンター主任キュレーター)さんは、「8人のキュレーターはみなそれぞれ、視点も、よって立つところも異なる場所から集まって、このプロジェクトを完成させた。『アンダー・コンストラクション』とは従って、そうした差異を互いに理解するという行為がまず前提にあり、違いの中に共通点を見出そうとする努力が目的となって実現されたプロジェクト」と話した。

会期=2003年3月2日まで         
会場=国際交流基金フォーラム         
     東京オペラシティアートギャラリー    
開館時間=午前12時~午後8時         
料金=一般1000円、大高生800円、中小生600円 
問合せ=℡03・5562・3892(国際交流基金フォーラム)
      ℡03・5353・0756(東京オペラシティ)