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2002/06/21

<韓国文化>韓国の人気ベストテン

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映画

 ランキングを見ると韓国映画が大勢を占めているが、W杯開催で映画館は閑古鳥が泣いている。6月第3週は前週に比べて2万人が減り、韓国代表のベスト8進出で今週も映画館への足は遠のきそうだ。

 2位は金ドンウォン監督の短編映画を長編作品にリメイクしたもの。父親の借金を返済するためナイトクラブに勤めることになった初恋の相手を救うには、ナイトクラブが主催するディスコ大会で1等を取るしかない。ヘジョグのディスコキングへの特訓が始まる。80年代のディスコファッションと音楽。30―40代には懐かしい映画になっているが、TVのコメディードラマで人気を得たヤン・ドングンの起用で“あの時代”を知らない新世代層からも支持を得た。

 3位はSFアクションの大作。2020年の韓国を舞台に犯罪集団の解明に挑む特殊捜査隊のチーム。息子をこの集団に殺害されたユンは老人殺害で再び姿を現した殺人集団の逮捕のため奔走する。主演は金スンウ、崔民秀が悪役に挑み、「シュリ」の金允珍も出演。

 4位は林権澤監督がカンヌ国際映画祭で監督賞を受賞した作品。内容はもちろん韓半島の美しい情景をフィルムに収めたカメラマンの技術の高さが光る。

 5位は3人の監督による3本の短編映画をまとめたオムニバスムービー。今映画界に新風を巻き起こしている若い俳優(シン・ハギュン、リュウ・スンボム)らが出演。9位は観客動員数400万人を突破した。


書籍

 1位はKBSが放送している同名タイトルの番組が本になった、心暖まるショートストーリーが収められた短編集。番組は放送時間わずか5分。水彩画のようなアニメーションと落ち着いたナレーションで平凡だけど何故か胸を熱くする物語の紹介で、高い視聴率を上げた。放送開始から1年を記念しての出版。

 2位はジョングレイのコミュニケーション本。米国で91年に発表された作品の翻訳本。世界でベストセラーになっている。4位は80年代民衆の“声”をルポした「民謡紀行」の著者、詩人・シンキョンリムの新刊。詩人の心で詩人の“生”と“詩の世界”を記録した。22人の詩人の人生観を伺うことができる。

 8位は“世界の相場師”ジョージ・ソロスのビジネス本。景気が回復している韓国、書籍のベストテンには必ずビジネス本がランキングする。“株のエキスパート”から何を学ぶか。10位は一家庭が「これでもか」というまで崩壊していく姿を描き、家族の大切さ、母の愛情を訴えるノンフィクション小説。現代の韓国社会を垣間見れる作品にもなっている。5位、6位、9位は長いベストセラー。6位は最近続編は出版された。


音楽

 1位は海外アーチスト(ゲネスクロウ、ゲーリーライトなど)や国内アーチストのバックボーカルの経験を持つ在米韓国人アーチスト・Annのファーストアルバム収録曲。ピアノ、ギターをこなし、天声の歌声でソウル風POPから、R&B、ユーロまで幅広いジャンルを歌う。24歳でのデビューは“遅すぎたデビュー”だった。

 3位と6位は日本でもおなじみのBoA。韓国人アーティストとしては初めてオリコンチャート(3月13日)で1位を獲得した事が記憶に新しい。本国では2000年8月にデビューし着実に人気を伸ばしている。韓日の行き来で高校に通えなかったが最近大検に合格するなど、学問でも非凡な才能を持っているようだ。

 4位は中国、台湾、南米でも活躍が目覚しいBabyVox。女性5人組のアイドルグループだ。5位はイム・チャンジョンの9枚目のアルバム収録曲。イムの活躍は実に多彩。演技ではコメディーに長け(映画「ヘジョク、ディスコキングになる」にも出演)、音楽では安定した歌唱力でのバラードが一品。