日本で韓国語ブームが高まっている。今年はサッカーのワールドカップ(W杯)韓日共催大会があり、それを記念して韓日国民交流年に指定されていることもあり、韓国語講座の受講生が増えているとのことだ。日本ともっとも近い国の言葉、このチャンスに習ってみてはどうだろう。
カルチャーセンター、大学の公開講座、自治体や市民団体の講座、通信教育、NHKのテレビ・ラジオのハングル講座など、韓国語を学ぶ場所は各地にたくさんある。講師も大学講師から留学生、国際交流課の交換職員などさまざまだ。場所によっては、一日体験入学(早稲田奉仕園)など見学コースを設けてあるところもある。
また各地の韓国語学校や在日韓国民団でも、韓国語講座を行っているところがあるので、問い合わせてみるとよいだろう。東京・大阪の韓国文化院も講座を開設している。
新たに韓国語学校を開設するところもある。今年4月から東京の神田神保町で授業が始まる「 ハングル・アカデミー」(金東俊代表=東京神田外語大学名誉教授)は、初歩から始まって、中級、上級、それに韓国語講師のための教師研修コースもある。「基礎をしっかり学ぶことが大切。そうすれば伸びるのも早い。また民族学校で言葉を習った人は、下地があるので発音を矯正すれば上手になる」(金東俊氏)としている。
テレビや映画でも韓日合作ドラマが増え、韓国のタレントや歌手に関心を持つ日本の若者も増えている。また今年から大学入試センター試験に韓国語が加わったことで、大学受験で韓国語を選ぶ学生も今後、増えていくと見られる。
また学んだ韓国語の力を知る場としては、財団法人「韓国教育財団」(東京都港区、℡03・5419・9171)が主宰する韓国政府認定の試験と、特定非営利活動法人のハングル能力検定協会(東京都港区、℡03・3568・7270)による試験の2種類がある。
金東俊名誉教授の話
日本で韓国語を学ぶ人数より、韓国で日本語を学ぶ人数の方が圧倒的に多い。文化的均衡がとれていない状況だ。しかしこの間、韓国語への関心が高まっているので、これからが楽しみだ。
ハングルアカデミーは、日本における韓国語教育のセンター的役割を果たしたいと考えて、私費を投じて始めたものだ。韓国語普及には良い先生が数多く輩出する必要があるが、教師のための研修コースも予定し、韓国語教育のノウハウを提示したいと考えている。
言葉は発音の矯正とか必要なので、独学では無理。体系的で科学的な教育で、標準語のソウル言葉をしっかり教えたい。