「第10回アジア漫画展 アジアの環境問題」が10月22日から11月11日まで、東京・赤坂の国際交流基金フォーラムで開催される。韓国、日本、中国などアジア10カ国の漫画家が、環境問題をテーマにした作品を発表する。
国際交流基金(ジャパンファウンデーション)は95年以降、漫画という親しみやすい表現を通じてアジアの社会・文化や人々の暮らしなどを多面的に紹介することを目的として、毎年アジア漫画展を東京で開催するとともに国内外で巡回展を実施してきた。
今年は「アジアの環境問題」がテーマで、韓国、日本、中国、カンボジア、インド、インドネシア、マレーシア、フィリピン、タイ、ベトナムの新聞などの第一線で活躍している10人の漫画家が、自国の環境問題(環境汚染、自然環境保護・保全の取組、環境教育など)を諷刺、ユーモアで描いた新作品77点を紹介する。
韓国から参加するのはフリーの漫画家でイラストレーターの孔寶赫(コン・ボヒョク)さん。第2回大韓民国創作漫画公募展優秀賞(2004)、第2回読売国際漫画大賞入選(2004)などの実績を持つ。今回は「水不足と雨」「都市と検問所」などの作品を出品した。
中国からは黎青(リクィン)さん。山東省の有力日刊中国紙『済南日報』の上級編集員。中国の漫画界で最も権威のある金猴賞を受賞(2002)。山東省漫画協会の会長も務める。
出品作の一つ「1年中楽しめる花」は、いたる所に咲く白いプラスチックの花が満開の桜のように見える漫画。「この白いゴミを放置していたら、私たちの青い惑星は白い惑星と化する」と警告する。他に「近代的できれいな町を食い荒らす虫」などの作品を発表している。
日本は横田吉昭さん。『共同通信』の漫画家である。第25回読売国際漫画大賞金賞を受賞(2003)している。日本漫画家協会の会員だ。「ゴミ箱」「循環型社会」などを出品した。
22日午後2時からは同フォーラムでアジア4カ国(中国、インド、インドネシア、タイ)の漫画家を招へいし、討論会「アジアの環境問題」を開き、アジアの環境問題を討論する。
また、4人の漫画家と日本の漫画家、早稲田大学漫画研究会のメンバーが当日の入場者の似顔絵を描き、入場者にプレゼントする「似顔絵プレゼント会」も、23日午後2時から行われる。
東京展開催後は、日本各地とアジア7カ国での巡回展が予定されている。
◆第10回アジア漫画展・アジアの環境問題◆
日程:10月22日~11月11日
場所:国際交流基金フォーラム
主催:国際交流基金
入場料:無料
℡03・5562・3532(国際交流基金)