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2005/10/14

<韓国文化>アジアの視点で日本文化見つめる

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           九州国立博物館に常設展示予定の「朝鮮国図」

 アジアとの交流に力を入れた博物館が今秋、九州に2つオープンする。10月16日に開館する九州国立博物館と、11月に開館する長崎歴史文化博物館だ。九州国立博物館はアジアの視点から日本の文化を見つめる博物館。長崎歴史文化博物館は、朝鮮関係の展示コーナーを常設している。

 九州国立博物館は、東京・京都・奈良に次ぐ4番目の日本の国立博物館である。学問の神様として知られる菅原道真を祀った福岡県の太宰府八幡宮の近くに建てられる。

 九州は日本列島の中で大陸ともっとも近い場所に位置するという地理的な特徴があり、古来より対外交渉の窓口として機能してきた。九州国立博物館は、「日本文化の形成をアジア的な視点で捉える」という基本理念のものに、およそ4000平方㍍の文化交流展示(平常展示)室において、アジアと日本の文化交流の歴史を紹介する。

 平常展のタイトルは「海の道、アジアの路」で、旧石器時代から近世末期(開国)までを対象とし、各時代の基本的な内容からなる「基本展示」と、さらに踏み込んだテーマに焦点をあてる「関連展示」の2つで構成されている。展示作品数は約800点で、「朝鮮国図」「宗家文書」など韓半島と日本の交易に関係する資料も数多く展示される。

 音楽や踊りなどを通してアジアの文化に親しめる「アジア文化体験エリア」も設けられ、親子で参加できる多彩なプログラムが用意される。

 さらに開館記念特別展「美の国日本」も開催される。平常展と同じく海外との交流に焦点をあてた展覧会で、韓半島や中国との交流の中で花開いた古代日本文化、そして西洋との出会いを契機に創造性あふれる美術が次々と生まれた桃山時代、この2つの時代のうねりと風を今に伝える作品を、国内外の多くの美術館、博物館の協力のもと、一堂に集めたものだ。約120点を展示予定で、韓国からも出品される。

 正倉院宝物も13点出品されるが、その中には新羅からの舶載品とされる「銅匙」や「佐波理加盤」も入っている。

 一方、11月に開館する長崎歴史文化博物館は、長崎県と長崎市が一体となって建築と運営に取り組む博物館だ。海外交流史に関する貴重な歴史資料、美術工芸品、古文書など約4万8000点が一堂に集められた。朝鮮との交流コーナーが常設で設けられている。

 博物館の外観は、江戸時代に幕府の直轄地として行政、外交、貿易など幅広い仕事をしていた長崎奉行立山役所の一部を復元した形となっている。

 開館記念特別展として「長崎大万華鏡」(11月3日~1月9日)が開かれる。長崎とオランダとの交流に関する資料約400点を、ライデン国立民俗学博物館の協力を得て紹介する。

◆九州国立博物館◆
住所:福岡県太宰府市石坂4-7-2
℡:092・918・2807

◆長崎歴史文化博物館◆
住所:長崎市立山1-1-1
℡:095・818・8366