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2005/09/09

<韓国文化>"日常からの飛躍"テーマに

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          キム・スージャ「鏡の女」2003 インスタレーション

 現代美術の祭典「横浜トリエンナーレ2005」が、28日に開幕する。世界のアーティストが勢揃いし、都市の魅力を活かした多彩な展示やプロジェクトを繰り広げる。韓国からはキム・スージャ、キム・ソラの2人が出展する。

 横浜トリエンナーレは2001年に発足し、今年が2回目となる。全体テーマは「アートサーカス(日常からの跳躍)。鑑賞者が展覧会を見るという従来的スタイルを脱し、見る側と見せる側の垣根を越え、アートの制作現場に立ち会い、作品を体験するダイアローグ的な展示を試みる。山下ふ頭の巨大な倉庫をメイン会場に、韓国、日本、中国、スペイン、ブラジル、エジプト、豪州、英国などのアーティスト約80人が参加して行われる。

 「場にかかわる」ことを重視し、アーティストのホームステイ、公開制作など様々な手法で行われ、会期中は映画上映、演劇上演に加え、シンポジウム、ギャラリー・トークなどの交流イベントも行われる。

 川俣正・総合ディレクターは、「何かが常に同時進行している場として展覧会場を位置づけ、それらの総体として展覧会というものを考えていく。サーカスのようにいろいろなものが次々に飛び出してくるので、一緒になって様々な体験をすることができる」と話す。

 韓国のキム・スージャさんは現在ニューヨーク在住。古着を包んだり、美術館のテーブルクロスに使ったり、洗濯物のようにロープに吊したりと、韓国の伝統的な織物で作られた色鮮やかなベッドカバーをさまざまに使いこなしたインスタレーションで国際的に知られる。

 ヴェネチア、サンパウロ、シドニーなど世界各地の主要なビエンナーレ、トリエンナーレで活躍し、今年第51回ヴェネチア・ビエンナーレにも参加する。99年から自身が登場するビデオ作品の制作も行っている。

 キム・ソラさんはソウル在住。社会的に疎外されている人とのコラボレーションや、観客が参加することによって成立するプロジェクト型の作品を多く手がけ、既成の社会システムに代わる新たな関係性のあり方を模索している。台北ビエンナーレ(2000年)やヴェネチア・ビエンナーレ(2001年)に出展。

 今回は地元の合唱団やブラスバンドとともに音楽を演奏するコラボレーションワークを試みる。歌詞とメロディを多くの国のよく知られた曲から選び、作家自身で編曲する。起源のわからない、しかしどこか懐かしい楽曲を、パフォーマンスライブによって発表する。


◇横浜トリエンナーレ2005◇

日程:9月28日~12月18日
会場:山下ふ頭3号、4号上屋ほか
主催:同組織委員会ほか
料金:一般1,800円、大学生1,300円ほか
℡03・5777・8600(ハローダイヤル)