「朝鮮戦争から60年 戦場の記憶―N・Y・デーリー・ニューズ写真コレクションより」が、横浜の日本新聞博物館で開かれている。外信が撮影した貴重な写真をはじめ、当時の新聞記事、関連資料なども展示され、戦争の全貌を知る貴重な展示会となっている。
日本新聞博物館には、共同通信がデーリー・ニューズ社(ニューヨーク)から入手した約2万9000点にのぼる戦争報道写真のコレクションがある。
同展では、このデーリー・ニューズ写真コレクションから、韓国戦争(朝鮮戦争)に関する写真約200点を展示し、戦争の勃発から、国連軍の仁川(インチョン)上陸、中国人民義勇軍の参戦など、休戦協定が結ばれる1953年までの約3年におよぶ戦争の歴史をたどっていく。
1950年6月25日始まった韓国戦争は、多くの爪跡を残したまま、60年を迎えるいまも韓半島は北と南に分断され、休戦状態が続いている。
戦場の兵士たち、同胞が敵と見方に分かれて向い合う戦場、破壊された町、戦禍を逃れる避難民、戦時下に生きる市民の姿をとらえたこれらの写真は、過酷な戦争の現実を伝えている。
また休戦ラインに建てられた板門店(パンムンジョム)の現況を伝える写真も展示され、いまなお続く南北分断の悲劇が理解できる。
また同展では、日本で発行された号外、新聞紙面や関連資料、当時の報道カメラマンが使ったカメラや服装、身分証なども展示され、当時の状況がよくわかる。
6月12日午後1時30分からは座談会「朝鮮戦争従軍カメラマンに聞く」、19日午後1時からは韓国映画『ブラザーフッド』上映会+ミニトーク「朝鮮戦争と市民」が開かれる。
■朝鮮戦争から60年 戦場の記憶■
会期:開催中(6月27日まで)
会場:日本新聞博物館2階企画展示室(神奈川県横浜市中区日本大通11)
料金:一般・大学生500円ほか
電話:045・661・2040