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2013/01/18

<韓国文化>話題の美術展~日本国内の美術館

  • 話題の美術展~日本国内の美術館①

               ソン・ヒョンスク「無題No.5」 2010年

  • 話題の美術展~日本国内の美術館②

    ユン・ソクナム「ピンク・ルーム5」 1995~2012年

  • 話題の美術展~日本国内の美術館③

    重要美術品「冠」三国時代(加耶)・5世紀 伝韓国慶尚南道出土 小倉コレクション

  • 話題の美術展~日本国内の美術館④

    ヂョン・ヨンドゥ「ワンダーランド」より「白雪姫」2004年
    (c)2012 Yeondoo Jung

  • 話題の美術展~日本国内の美術館⑤

 韓国の現代美術作家を紹介する展覧会が、東京と栃木で相次いで開催される。また東京国立博物館東洋館はリニューアルオープンし、朝鮮美術の名品を展示している。

 「アジアをつなぐ―境界を生きる女たち 1984―2012」展は、1月26日から3月24日まで栃木県宇都宮市の栃木県立美術館で開催される。

 同展は、アジア地域に生まれ、活動し、また海外に拠点を移す人も含めて、80年代から現在までの作品を一堂に会し、女性たちの身体や社会、歴史など多方面にわたる関心のあり方や、表現の多様性、時代的な変化を概観するもの。韓国、日本をはじめ、パキスタン、インド、バングラデシュ、中国、フィリピン、シンガポール、台湾など、16カ国・地域の48人による、約110点の作品を5章に分けて紹介する。

 現在、アジアの女性アーティストは国際展にもしばしば参加するようになり、生涯、アーティストとして活動を続ける女性も増えて来た。しかし、アジア美術や、さらにアジアの女性アーティストに対して関心が注がれる機会は今も少ない。

 そこで同展では、「アジア」「女性」という立場で制作してきたアーティストたちの軌跡をたどるとともに、アジアの女性アーティストが、むしろその二重のマイノリティー性、あるいは各地域によって異なる様々な社会的制約を逆手にとって、しなやかに制作をしてきた作品をできうる限りバラエティー豊かに紹介する。 マイノリティーの声の集積ではなく、「アジア」「女性」「アート」が掛け合わされたところで生まれる、新鮮な魅力と熱気に満ちた創造性に出会うことができる展覧会だ。入館料一般800円。26日午後2時より出品作家トークあり。℡028・621・3566。


 東京・上野の東京国立博物館・東洋館が、耐震改修工事を終えてリニューアルオープンした。

 展示のコンセプトは「東洋美術をめぐる旅」で、アジア世界を網羅する充実のコレクションを展示している。朝鮮美術は、「朝鮮の陶磁」「朝鮮の磨製石器と金属器」「朝鮮時代の仏教美術」などで構成され、テーマごとに名品を展示している。

 さらに東洋美術では、これまで限定公開しかできなかった「クメールの彫刻」や「インドの細密画」「清時代の工芸」にも、専用の展示コーナーを設けた。

 案内表示も4言語表記(韓、日、中、英、中)になって利用しやすくなった。入館料一般600円。℡03・5777・8600。


 「アーティスト・ファイル2013―現代の作家たち」展は、1月23日から4月1日まで東京・六本木の新国立美術館で開催される。

 同展は08年に第1回展が開催され、今回が5回目となる。新しい美術の動向を紹介するため、国立新美術館が開館以来、精力的に取り組んできた企画である。毎回、同館の学芸スタッフが推薦する作家の中から数名を選び、個展形式で紹介している。

 特定のテーマは設けず、絵画から写真、映像、大規模なインスタレーションまで、大型会場を使って、一人一人の作家を丁寧にかつダイナミックに展示している。

 今回は韓国、英国、インドの各作家に日本人作家5人の計8人が出展。年代も30代から60代まで幅広い世代から選ばれている。若手作家の作品だけでなく、既に長いキャリアを持ちながら、これまで日本の美術館での大規模な展示の機会が少なかった作家の新たな展開も紹介している。
 
 韓国のヂョン・ヨンドゥは1969年韓国・晋州生まれ。ベネチア・ビエンナーレ(05)や台北ビエンナーレ(06)をはじめ、国際的な舞台で活躍する、韓国を代表する現代作家の一人。CGを使用しない実写による独自の手法によって制作された写真や映像は、現実と虚構が交錯する不思議な世界をとらえ、新たなリアリティーを生みだす。ごく普通の人々が抱く夢や、彼らのささやかな人生に温かな光を当てるヂョン・ヨンドゥは、同展では、子供が描いた絵をもとに制作された写真シリーズ「ワンダーランド」と、韓国の老人が語るエピソードを映像によって再解釈した「手作りの記憶」を出品。

 25日午後5時30分から同美術館でアーティスト・トークあり。入場料一般1000円。℡03・5777・8600。