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2013/03/22

<韓国文化>公益財団法人 韓昌祐・哲文化財団、学術研究など9人に授与

  • 公益財団法人 韓昌祐・哲文化財団、学術研究など9人に授与

    公益財団法人 韓昌祐・哲文化財団の第7回助成金授与式
    (中央左が韓昌祐理事長、どう右が祥子夫人)

 公益財団法人 韓昌祐・哲文化財団(韓昌祐理事長=マルハン会長)の第7回助成金授与式(平成24年度)が14日、東京の帝国ホテルで開かれた。今年は各分野から9人に助成金が授与された。

 助成金授与式で韓昌祐理事長は、「きょう3月14日は息子・哲の(51回目の)誕生日になる。哲の遺志を引き継いで、私の最後の仕事としてやっていきたい。昨年4月には公益財団法人になった。世界平和と韓日友好に貢献し、世界に通用する、世界に支持される財団を目指したい」とあいさつした。

 越智通雄・日韓親善協会中央会会長は「公益財団法人の認可を得るのは大変だ。これまでの実績が認められたのだろう。今後も日韓親善に尽くしてほしい」と述べた。

 次に助成金受贈者のプレゼンテーションが行われ、音楽家の齋藤徹さんは「日韓の伝統音楽の交流を行ってきた。8月8日に東京で交流音楽会を開く」と話した。

 朴敬玉・一橋大学大学院特別研究員は、「中国東北地域の朝鮮人移民の歩みについて聞き取り調査をしている。その研究に助成金を活用したい」と語った。

 小説家の中沢けいさんは、「日本で韓国文学を広めるためにK-文学振興委員会を作り、代表を務めている。韓国文学を紹介するカタログ作り、韓国人作家の講演会などを行う計画」と述べた。

 京都市立芸術大学大学院美術研究科の韓希姃さんは、「17世紀の朝鮮時代に野外で使われた儀式用大型仏画の調査と研究に助成金を活用する」と報告した。

 公益財団法人 香雪美術館学芸員の郷司泰仁さんは、「日本における高麗仏画受容の歴史を研究している」と話した。

 筑波大学体育系教授の大熊廣明さんは、「日韓体育・スポーツの交流史を研究している。その研究成果を両国の学会で発表予定」と報告した。

 李允希・東京成徳大学教授は、「『話してみよう韓国語』大会の運営を行っている。来年1月の2014年大会実施のために助成金を使用する計画」と話した。

 上野密・全国肢体不自由児者父母の会連合会代表は、「私たちの会は61年に結成され、82年から韓国と交流している。肢体不自由児がスポーツに親しむ機会は限られている。韓国で普及している『韓弓』は、肢体不自由児でも行えるし、リハビリ効果も高い。日本ではハンドアーチェリーと命名して普及活動を進めたい。そのために助成金を活用したい」と語った。

 郵便学者で弊紙客員ライターの内藤陽介さんは、「韓国(朝鮮)戦争で北が発行した切手や、当時の郵便状況などから戦争の実態を分析し、世界の切手展で報告するとともに本を発行する計画である」と報告した。