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2013/05/17

<韓国文化>韓民族に愛された"アリラン"

  • 韓民族に愛された”アリラン”①

    アリラン銘柄のタバコとマッチ(写真はすべて韓国国立民俗博物館提供)

  • 韓民族に愛された”アリラン”②

                 アリランに関するさまざまな書籍

  • 韓民族に愛された”アリラン”③

                   アリラン関連のレコード

  • 韓民族に愛された”アリラン”④

                     雑誌「民俗藝術」

 韓国の国立民俗博物館で昨年開催された「アリラン The Soul Of Korea(韓国の魂)」を世界に巡回する最初の展示として、大阪の国立民族学博物館で「アリラン展」が、今月2日から始まった。ユネスコの世界無形文化遺産に登録されたアリランの歴史、文化などを知り、アリランに込められた「民族の魂」を感じ取ることのできる展示会である。

 アリランは韓半島の魂が込められたリズムである。韓国人なら完唱は知らなくても誰でも口ずさむことができる。それは海外に住む同胞にとっても同じである。韓民族血統がつながったところでは、アリランも生き残った。そのアリランが昨年ユネスコの世界無形遺産登録を成し遂げた。

 今回の展示は、韓国の国立民俗博物館(千鎭基館長)と旌善アリラン研究所(秦庸瑄所長)が共同主催する海外巡回展「アリランロード」の第一歩となるものだ。

 アリランの過去と現在を探り、アリランがいかに韓民族に愛されてきたかを、さまざまな展示物で知ることができる。

 国立民族学博物館で第一歩を踏み出した後、7月に東京・四谷の韓国文化院、さらに2014年に米国、15年にロシアで行われる。今後、韓国人の海外養子が多いフランスとデンマークでも巡回展を開く計画だ。

 同展では、日本植民地時代から続くアリランの音楽関連や生活用品など393点を紹介する。韓半島では俳優兼歌手として活動していた金蓮実が1930年に歌ったアルバム、日本では1931年に小林千代子)が歌ったアルバムが目を引く。

 小林の歌は、日本の歌手が日本語で歌った最初のアリランのアルバムだ。韓半島から伝わった民謡が日本にどのように反映されたのか興味深い。

 1928年に発行された学術書「民俗藝術」には、当時、日本を拠点に活動していた作家・金素雲の論文「朝鮮民謡の律調」が掲載されている。

 他にアリランの絵はがき、ハンカチなども展示されている。

 千鎭基・国立民俗博物館館長は、「(韓国人の)文化的感受性を知るためにも『アリラン』を紹介したい」と強調する。

 秦庸瑄・旌善アリラン研究所所長は、「『アリラン』は韓国人にとって心の故郷のような歌だ。韓民族の人生と愛が宿っている。日本に『アリラン』が伝えられて百年が過ぎた。韓国人も日本人もともに『アリラン』とは何かを感じとることのできる展示会になってほしい」と話す。


■アリラン The Soul Of Korea■
日程:開催中(6月11日まで)
場所:国立民族学博物館
 *大阪府吹田市千里万博公園
料金:一般420円、高大生250円
電話:06・6876・2151
 *18日午後2時より講演会「『アリランの誕生』裏話」あり。