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2013/08/23

<韓国文化>民藝は美の根源

  • 民藝は美の根源①

    やなぎ・むねみち 1915~2011年。通称そうり。柳宗悦・兼子夫妻の長男として東京に生まれる。東京美術学校(現・東京藝術大学)洋画科卒業。1953年、財団法人柳工業デザイン研究会を設立。1977年、日本民藝館の3代目館長に就任し、2006年まで務める。1981年紫綬褒章を受章。作品の一部はニューヨーク近代美術館などに収蔵。

  • 民藝は美の根源②

         染付秋草文壷 朝鮮時代 18世紀前半

  • 民藝は美の根源③

         白磁陽刻文三段重 朝鮮時代 18世紀

 特別展「柳宗理の見てきたもの」が、東京・駒場の日本民藝館で27日から開催される。柳宗理は民芸運動の創始者である父・柳宗悦の志を受け継ぎ、約30年間にわたり日本民藝館の3代目館長として活動した。同展では柳宗理が蒐集した当館コレクションなどを展示し、その足跡をたどる。杉山享司・同館学芸部長に文章を寄せてもらった。

◆柳宗悦・宗理父子の足跡をたどる 杉山 享司(日本民藝館学芸部長)◆

 同展の趣旨は、世界的な工業デザイナーとして、また日本民藝館の三代目館長として29年間にわたり活躍した柳宗理(1915~2011年)が、どのようなものに眼差しを向けて生活し、デザイン活動を行ってきたのかを、氏が蒐集した品々によって紹介するものです。つまり、クリエイターとしての「柳宗理の原風景」を、蒐集という「眼」の仕事を通して明らかにしようとするものといえましょう。

 展示される作品は、柳宗理が館長時代に蒐集した当館コレクションと、この度柳家から遺贈された宗理愛蔵の品々。具体的には、日本の伝統美を現す「陶磁器」「面」「染織品」「花紋折り」「菓子型」「雛凧」、沖縄古来の風土と信仰から生まれた「シーサー(屋根獅子)」「陶器」、朝鮮民族が生み出した固有の美が光る「民画」「陶磁器」「木工品」などで、自らの眼と足で蒐集した古今東西の逸品約150点です。

 宗理は、「消費を煽るようなデザインは、本当のデザインではない」との信念の下、「暮らしへの奉仕」を矜持として、長年にわたりデザイン活動を展開していきましたが、その活動の原点には「民藝は美の根源であり、そこから物造りのあるべき心構えを学ぶべきだ」との確信があったのです。


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