富澤学園山形城北高校(山形市)で韓国語を教える權純縣さんが、韓国語学習を通じた韓日交流の促進を願い、カナダラ手帳をこのほど製作した。「手帳が相互理解の一助になってほしい」と話す權さんに、文章を寄せてもらった。
◆カナダラ手帳の活用を 權純縣さん(富澤学園山形城北高等学校非常勤講師)◆
長い間、韓国と姉妹交流を続ける学校が山形県にある。私の勤務校、富澤学園山形城北高校である。1986年9月、韓国の三山学園正義女子高校と姉妹校の契りを交わし、以来、韓日間でどんな軋轢が生じようと両校は、生徒と教師間の往来を続け、今や文字通りの姉妹関係となった。
韓国の正義女子高校の創立者故尹基安先生は、日本の植民地下にあって独立運動に命を賭して闘った方で、当初日本からの姉妹盟約の話には頑として首を縦に振らなかった。それでも山形城北高校の故富澤昌俊校長たちは諦めずに足繁く通い、隣国間における青少年文化交流の必要性と志を伝え続け、尹基安先生をはじめ正義女子高校側の心を動かすことになる。
両校の思いを一つにした姉妹校結縁の共通理念は、韓日友好に向けて公正な歴史認識に立ち、文化交流を通してしかと信頼関係を築くという一念である。その理念を実践する方法は、両校の生徒を盛んに往来させ、自分の耳目で互いを見つめ、考察し、相互理解を深める機会を提供することであった。
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