韓国、北朝鮮、在日をテーマにした多様なドキュメンタリー映画が相次いで公開される。『美しいひと』は、韓国人被爆者の現在を撮影。『渚のふたり』は、障害を持つ韓国人夫婦の夫婦愛を描く。他にも韓国の女性監督が在日高校生を追った『60万回のトライ』、北朝鮮の実情を描いた『シネマパラダイス★ピョンヤン』と『北朝鮮強制収容所に生まれて』が上映される。
陜川にある、「陜川原爆被害者福祉会館」は、広島・長崎で被爆した韓国人被爆者が老後を暮らす、老人ホームのような施設。撮影は12年の5月と8月に行われ、毎年8月6日に行われる原爆犠牲者の慰霊祭の様子も盛り込まれている。
東志津監督は、「私たち日本人が知るべきでありながら、まったく知らない世界がそこにあることに驚愕した。8月6日の原爆投下の日、広島の平和記念公園で大勢の日本人が黙祷する瞬間、陜川でも同じように、ささやかな祈りを捧げている韓国の人々がいることを、多くの日本人に知ってもらいたい」
「鄭文先さんはきれいな広島弁で、『ここ(福祉会館)におる人、わたしら皆、原爆にあった人じゃから。日本で苦労して、ここへ来た人じゃけえ、死ぬる時までここで皆、いっしょにおるようになっとるからね。その心でみんな仲良くと思います』と語ったのが忘れられない」
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