東京の日本民藝館で4月1日に開催される朝鮮ルーツの「九州の陶磁」展、大阪の東洋陶磁美術館で4月12日に始まる「蓮―清らかな東アジアのやきもの×写真家・六田知弘の眼」など、多様な美術展が開催予定だ。また東京の国立博物館では、特別展「栄西と建仁寺」が開催され、朝鮮通信使の書画が好評を博している。
東京・駒場の日本民藝館では、「九州の陶磁」展を4月1日から6月8日まで開催する。
近世に入り、九州の陶磁は朝鮮陶磁の影響を受けながら、多様な技法を用いて特色ある焼物が生み出された。中でも知られているのは、白色の器体に染付や色絵による文様が施された伊万里や、おおらかな絵付けの絵唐津などである。
伊万里は佐賀県有田町を中心に焼かれた焼物で、豊臣秀吉の朝鮮侵略時に連行された朝鮮陶工が有田における磁器製造を始めたといわれる。伊万里港から全国に出荷されたため、消費地では伊万里焼と呼ばれた。
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