韓国現代詩を日本語訳に翻訳・紹介するなど、両国文化交流に貢献した日本の著名な詩人、茨木のり子(1926―2006)の足跡を紹介する「茨木のり子」展が、19日から東京の世田谷文学館で開催される。茨木の業績と実像を知る貴重な展示会だ。
茨木のり子は、現代の女性詩人のなかで最も人気のある一人である。詩の愛好者を超えて大きな反響を呼んだ「倚りかからず」、中学校国語教科書にも掲載されている「わたしが一番きれいだったとき」をはじめ、「自分の感受性くらい」「六月」「汲む」などの詩で知られている。
「品格で書かれた」「人格で書かれている」とも評される詩の、自らを律し鼓舞する言葉は、読む人の心にも深く響く。
同展では、詩稿、草稿、創作ノート、「櫂」同人をはじめとした詩人たちとの書簡、先立った夫のために書き、没後刊行された『歳月』遺稿など、貴重な資料を通して茨木の詩作世界をひもとくとともに、女性として日常を大切に暮らした姿も日記やスクラップブックなどから紹介する。
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