韓日国交正常化50周年を記念し、韓国国立現代美術館と日本の国立新美術館との共同主催で、「アーティスト・ファイル2015 隣の部屋―日本と韓国の作家たち」展が、29日から東京・六本木の国立新美術館で開催される。「隣の部屋」という副題は、韓国と日本が地理的に近いこと、両国の作家たちの美学と作品の形式が緩やかに呼応していることを暗示している。
国立新美術館は08年の開館から過去5回、その時代に最も新鮮で充実した表現活動を行っている現代美術家を紹介するグループ展「アーティスト・ファイル」展を開催してきた。それを今回、韓国国立現代美術館との共同主催に拡大させた。
同展には、両国から各6名、合計12名の現代美術家が参加。表現形式は、絵画、彫刻、写真、映像、インスタレーションなど多彩だ。すでに国際的に高い評価を受けている作家から、頭角を現しつつある作家まで幅広く紹介する。日本開催後、韓国でも開催予定。
イム・フンスンは、韓国の歴史を個人の生と視点から映像を用いて表現する。「公共美術プロジェクト」では、地域住民とプロジェクトチームをつくり、社会における移住と都市生活の問題を扱った。また、韓国現代史の悲劇の舞台であるにもかかわらず、現在ではきれいな観光地に変わっている済州島で、生存者の痛みを伝えるインタビューを撮影し、美しい風景で構成された「スンシ」を発表している。
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