石川県立歴史博物館秋季特別展「朝鮮王朝―宴と儀礼の世界」が、13日から開催される。韓国国立全州博物館との姉妹館交流25周年を記念した展覧会で、朝鮮王朝の華麗な歴史を知ることができる。また鎌倉画廊(神奈川県鎌倉市)では、アジアの女性現代美術作家として重要な役割を果たしている尹錫男さんの新作個展が開催中だ。
◆朝鮮王朝―宴と儀礼の世界展◆
同展は韓日国交正常化50周年を記念して、朝鮮王朝の文化を知り、隣国への理解を深める機会となるよう開催される。
姉妹館である大韓民国国立全州博物館を通じ、国立中央博物館、国立古宮博物館などから、朝鮮時代の宴と儀礼に関する約100点の文化財が出品される。その大部分が日本初公開で、朝鮮時代の歴史・文化を紹介する大規模展として、もこれまでに類のないものだ。
1392年に太祖・李成桂によって建国された朝鮮王朝は、その後500年以上、27代の王にわたり存続した。儒教を国家理念として安定した統治を目指したこの時代、「礼」を重んじる儒教思想は、支配層はもちろん、庶民の生活や習慣にも影響を与えた。
儀礼や祭祀は儒教に沿ったものとなり、とくに朝鮮王室では、国家儀礼を通じて王の権威と正当性を示し、統治をより強固なものにした。王族の結婚や官位授与における祝賀の儀式や、先祖をまつる宗廟祭祀など、その種類は多岐にわたり、慶事では盛大な祝宴行事が繰り広げられた。
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