韓国文化を知る展覧会が各地で開催される。韓国文化院は、韓国現代美術を紹介する「KOREAN ARTISTS IN JAPAN シリーズ1」を25日から開催。高麗美術館では有田焼の歴史を知る「有田焼400年 望郷と同化のはざまで―朝鮮被虜人の生活と文化」を開催中だ。
「KOREAN ARTISTS IN JAPAN シリーズ1」は、日本で活動している韓国人美術家たちを応援し、彼らの作品を紹介する企画で、絵画、版画などそれぞれの方面で活発な美術活動を行っている作家6人の作品を、シリーズ1、シリーズ2の2回にわたり展示。シリーズ1では、ベテラン作家の金昌永(キム・チャンヨン)さんと若手作家の宋耎姝(ソン・ヨンジュ)さんの絵画作品を約20点を紹介する。
金昌永さんは主にキャンバスの上に韓国の黄土を糊付けし、そこに油彩で絵を描く手法により作品を制作。1957年大邱市生まれ。82年来日後、創形美術学校、東京芸術専門学校卒。
これまでに韓国中央美術大展大賞、現代日本美術展美術文化振興協会賞など数々の受賞歴を誇り、韓国国立現代美術館、ソウル市立美術館、埼玉県立美術館、広島市現代美術館などに作品が所蔵されている。また、牛込神楽坂駅(東京都新宿区)の壁面には金さんの大作「SAND PLAY 005」が展示されている。
宋耎姝さんは銀箔と混合材料を用いて、自分の潜在意識と無意識世界を「海」という素材により表現する絵画を制作。
1982年慶尚南道生まれ。現在、多摩美術大学大学院美術研究科博士後期課程3年在学中。
韓国文化院で毎年開催している日本で活動する美術留学生を紹介する展覧会「Challenge Art in Japan」に14年に参加するなど、精力的な創作活動を行い、佐藤国際文化育英財団の第26期奨学生にも選抜されるなど将来を嘱望されている若手作家である。
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