韓国文化財庁の国立海洋文化財研究所は、朝鮮王朝時代に日本に派遣され、両国の友好関係の象徴とされる外交使節「朝鮮通信使」が使った船を18年9月までに実物大で復元する計画を決めた。当時の史料を参考にする。復元される船の全長は34・5㍍、幅9・3㍍で137㌧。全羅南道霊岩の工場で建造作業が始まる。
文化財庁国立海洋文化財研究所はこのほど、「これまでの調査研究をもとに、朝鮮通信使が乗船した船1隻を、来年9月までに実物大で建造することを決めた。これは初めての試みで、朝鮮通信使研究にとって大きな成果になるだろう」と明らかにした。
同研究所は、「朝鮮通信使船の主要な寸法が掲載された朝鮮王朝の記録など、各種資料を参考にして設計に反映させた」と明らかにした。専門家の考証などをもとに、朝鮮時代の建造方法を採用し、2つの帆を立て、船の両側にはそれぞれ8つの櫂が設置される。復元後は博物館に展示するだけでなく、実際に韓日両国の間を航海する計画だ。
同研究所は、「補助エンジンをつけて、スムーズに航行できるように準備する。高校生らの乗船体験プログラムや、韓日両国で毎年開催される朝鮮通信使祭り、各種海洋文化行事などで使用する方針だ」と明らかにした。
朝鮮通信使は朝鮮王朝の外交使節団として、日本の室町時代から江戸時代にかけて派遣された外交使節団で、日本との外交関係に大きな役割を果たした。
1428年に第1回が派遣され、室町時代には計3回派遣された。豊臣秀吉の政権時代には2回派遣されたが、その後国交が断絶し、派遣中止となった。江戸幕府の要請で1607年に再開され、以後、1811年までに12回にわたって日本を訪問した。使節団は当時最高の知識人はもちろん、各分野の優れた人物で構成され、一回の派遣につき
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