「朝鮮白磁の美~月を抱く白磁~タルハンアリ」展が、東京・四谷の韓国文化院で開かれている。タルハンアリは朝鮮時代中期に流行した様式で、大きく丸い満月を連想させるため、タル(月)ハンアリ(壺)と名づけられた。
一般的に、タルハンアリは、白土を用いて、上部と下部を大きなボール型に別々に成形し、〝胴継ぎ〟の手法で合わせてから高台部と口縁部を削り、白い釉薬を塗って仕上げる。完璧な曲線ではなく、意図していない歪みや変形により自然な美しさを表現しているのが特徴だ。
同展では、韓国を代表する写真家・具本昌さんのタルハンアリ連作写真「Vessel―Moonrise」とタルハンアリの作品で有名な陶芸家のカン・シンボンさんの白磁作品を展示する。特に「Vessel―Moonrise」は、月の満ち欠けのように、6つの白磁のコントラストを調節して表現した作品で、たおやかな朝鮮白磁の気品を表現するため、素朴な背景により撮影された。
白磁は、韓国国立中央博物館、仏パリ・国立ギメ東洋美術館、大阪市立東洋陶磁美術館、韓国サムスン美術館リウム、日本民藝館など5つの博物館との交渉で、そのコレクションを撮影した。
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