韓日文化交流に尽力する韓国人アーティストが増えている。写真家の梁丞佑(ヤン・スンウ)は日本のホームレスの人々を撮影し続けた写真を発表。演出家の金世一(キム・セイル)は、韓国演劇を日本で紹介する活動に取り組んでいる。作曲家のウンスク・チンは、自作演奏会を日本で開催するとともに、18年度武満徹作曲賞審査員を担当する。
梁丞佑写真展「人」が都内で開催中。梁丞佑は、1966年韓国生まれ。96年来日、2000年に同大写真学科に入学し、06年に同大学院芸術学研究科を修了。在学中から「DAYS JAPAN 国際フォトジャーナリズム賞」を受賞するなど注目を集めた。
98年から14年にかけて新宿歌舞伎町を居場所とする人々の姿を赤裸々にとらえた写真集『新宿迷子』(禅フォトギャラリー)が評価され、外国人として初めて土門拳賞を受賞。
同展は、02年から17年にかけて横浜の寿町で撮影され、写真集として発表された最新作をオリジナルプリントで展示。寿町は、横浜中華街から歩いて10分程度の距離にある、いわゆる「ドヤ街」と呼ばれた地域で、社会からはみ出した多くの人々がそこに集い、家族のように生活していた。
梁さんは、そこに暮らす人々と長い時間をかけて信頼関係を築き、被写体と同じ高さの目線で人々に肉薄した。
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