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2019/02/22

<韓国文化>韓国ドキュメンタリーの魅力を知る

  • 韓国ドキュメンタリーの魅力を知る

    ドキュメンタリー映画『きらめく拍手の音』

 韓日文化交流を深める一環として、韓国の優秀なドキュメンタリー作品を紹介する「ドキュメンタリー映画特集」が来月、東京・四谷の韓国文化院で開催される。また日本の優秀なドキュメンタリー作品を韓国で紹介するプロジェクトが始まった。

 『きらめく拍手の音』(14年、イギル・ボラ監督)は、耳の聞こえない両親の日常を温かなまなざしで見つめたドキュメンタリー。互いに耳の聞こえない2人が出会って結婚し、2人の子どもが生まれるが、耳の聞こえない夫婦にとって育児は苦労の連続だった。その両親の日常を、娘の目線からつつましく切り取り、繊細な語り口で自身の家族を見つめる視線はやわらかく、聴覚障害者の日常をこれまでにない親密な距離で紡いでいく。

 『あなた、その川を渡らないで』(14年、チン・モヨン監督)は、田舎の小さな村の川のほとりで、互いを頼り仲むつまじく暮らす結婚76年目の98歳のチョ・ビョンマンおじいさんと89歳のカン・ゲヨルおばあさんの老夫婦。毎日おそろいの服を着て、慎ましくも愛に溢れた日々を送る二人を15カ月間に渡って寄り添うように密着し、愛おしい日常生活と韓国・江原道横城郡の古時里という小さな村の美しい四季の様子をカメラに収めた。

 『奇跡のピアノ』(15年、イム・ソング監督)は、ユ・イェウンは生まれつき目が不自由な少女。赤ん坊の頃に養父母に引き取られ、以来その愛情を一身に受け成長してきた。彼女が3歳の頃、母の口ずさんだ歌をピアノで演奏したことから、母がその才能に気づく。

 しかし小学生になりピアノのレッスンを受け続けコンテストに出場するも、実力のあるライバル達がひしめき、イェウンは入賞すらできない現実の厳しさに直面するが、困難を克服し、前向きに生きていこうとする家族の姿が胸を打つ。


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