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2019/05/24

<韓国文化>演劇の韓日交流が活発に

  • 演劇の韓日交流が活発に

    ⓒNah Seung-yeol, provided by National Theater Company of Korea(前回公演より)

 演劇の韓日交流が盛んだ。韓国演劇界で最も実力と人気を兼ね備えた演出家の一人、チョン・インチョルが、日本のSF作家・星新一の作品をセレクトして17年に韓国ナショナル・シアターで舞台化、韓国で最も権威ある東亜演劇賞3部門を受賞した『ボッコちゃん~星新一 ショートショートセレクション~』が、今月末から東京芸術劇場で上演される。

 今回上演されるのは、オムニバス形式で『ボッコちゃん』『知人たち』『おーい でてこーい』『鏡』など6作品。

 韓国ナショナル・シアターカンパニーは、長い歴史を持つ国営の重要なシアターカンパニーの一つ。1950年4月に創立され、2020年に70周年を迎える。韓国演劇の中心として、伝統を受け継ぎつつ、近代演劇の新しい展望を切り開いている。東亜演劇賞は1964年に東亜日報が創立した韓国で最も長い歴史を持つ演劇賞。

 チョン・インチョルは、06年『沈黙』で演出家としてのキャリアをスタート。『黄色い封筒』『ゲーム』で社会と政治の矛盾を扱い、注目を浴びる。15 年にシアターカンパニー「ドルパグ(突破口)」を立ち上げ活発に創作を続けている。

 一方、東京芸術劇場は、芸術監督・ 野田秀樹による『赤鬼』が97年に韓国で上演された際、韓国の観客に強い衝撃を与えた。『赤鬼』を上演したことがきっかけで、13年には明洞芸術劇場で『THE BEE』を上演して大好評を博した。このような経緯を経て、14年には明洞芸術劇場(現:韓国ナショナル・シアターカンパニー)との共同制作に取り組むこととなり、


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