韓日交流の作品を多数発表してきた日本の劇団・青年劇場が、韓国の国民的詩人・尹東柱(ユンドンジュ)をめぐる愛と死の物語『星をかすめる風』を今月上演する。新型コロナウイルスの影響で多くの制約を受ける中、同作品を上演する意義について福島明夫・同劇団代表に寄稿をお願いした。
青年劇場は今年9月の第124回公演として韓国の作家、李ジョンミョン氏の小説「星をかすめる風」(論創社、鴨良子訳)をシライケイタ氏の脚色・演出で上演する。この小説との出会いは昨年だったが、尹東柱のことは、特にジェームス三木さんと創氏改名を題材にした梶山季之原作の『族譜』を上演していたころから、様々な資料が劇団に届けられたり、また劇団員が様々な集いに出向いたことで、劇団内では芝居にならないかとささやかれてもいた。
ただ尹氏の生涯そのもので不明な点も多く、
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