『ウクライナ・クライシス』(19年)という映画がある。まさか、こんなことが実際に起きるとは想像だにせず、面白そうだからとDVDを買っておいた。さらに、その「まさか」が現実のものとは思いもせず、柏市での市民講座で、老斤里(ノグンリ)虐殺事件の話を予定してしまい、釈明に一汗かいた。
「まさかが人を殺す」という韓国のことわざそのまま、事態は悪化の一途をたどっている。このことわざは、日本語の「油断大敵」よりもはるかに意味深い。同族相残の地獄と分断という現実に向かいあってきた人たちにとって、ウクライナ危機はどのように映じているのだろうか。
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