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2022/07/08

<韓国文化>「戦争と理念」は誰のためにあるのか

  • 「戦争と理念」は誰のためにあるのか

    チョン・ホン 1963年、東京・新宿生まれ。韓国・延世大学校医学部卒。上野にアジアン美容クリニックを開業。帝京大学形成外科、美容外科非常勤講師、アンチエイジング手術を得意とする

  • 「戦争と理念」は誰のためにあるのか

    『モガディシュ 脱出までの14日間』(C)2021LOTTEENTERTAINMENT&DEXTERSTUDIOS&FILMMAKERSR&KAllRightsReserved.

◆南北外交官の命がけの脱出劇 鄭 憲さん(アジアン美容クリニック院長)◆

 ソウル五輪から3年後の1991年、ソマリアで内戦に巻き込まれた韓国と北朝鮮の大使館員たちによる脱出劇を映画化した『モガディシュ 脱出までの14日間』が、全国公開されている。実話を基にした作品で、韓国で大ヒットした。鄭憲アジアン美容クリニック院長に映画評を寄せてもらった。

 スポーツを通じ、世界中が人種や国境を越え一つになる〝平和の祭典〟とのスローガンで開催されてきたオリンピック。しかし、近年はその意味に疑問を抱く人も多く、オリンピック候補地として積極的に手を挙げる国も減少していると聞く。だが、80年代の韓国で過ごし当時の雰囲気を知る一人として、東京オリンピックに24年遅れたとは言え、1988年にソウルでオリンピックを開催に対する国民のある種の達成感、高揚感は確実に存在した。そしてまた、軍事独裁から民主化へと向かう歩みと共に、年平均9%以上の高度経済成長を遂げ、新興国が世界に名を知らしめる機会との期待もあった。それ以前は、隣国の日本でさえ、ソウルが韓国と北朝鮮のどちらにあるかを知らない人も少なくなかったと記憶している。


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