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2023/03/31

<韓国文化>韓流シネマの散歩道 時代の先駆者への敬意  第71回   二松学舎大学 田村 紀之 客員教授

  • 韓流シネマの散歩道 時代の先駆者への敬意  第71回   二松学舎大学 田村 紀之 客員教授

    韓国の初期女性映画監督の失われたフィルムを探す姿を追った『オマージュ』
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 香港映画『理大囲城』(20年)など、雨傘運動を扱った作品を立て続けに観て、なぜか軍事政権時代の韓国での経験を想い出し、涙ぐんでしまった。当時の記憶をたどりながら、沈黙を余儀なくされてきた人々に思いを馳せよう。
まず、雨傘運動と日本の「安保闘争」を比較する論評が少なくないが、これは自由を守る運動と不自由を指向する思想とを意識的、意図的に混同させるものでしかない。

 そもそも安保闘争とは何だったのか、日本人の一人として私は私なりに深く反省している。60年安保を経て、時のリーダーたちがさっさと転身していった。なかには、オルテガの『大衆の反逆』(ちくま文庫)を振りかざし、大衆の愚昧さを嘲笑する人物もいた。


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