◆家族の必要性、意味が問われる時代◆
高速道路で暮らすホームレス一家と、家具屋を経営する裕福な夫婦。2つの家族が予測不可能な展開を巻き起こす、パラサイティック・スリラー『高速道路家族』が21日、東京・シネマート新宿ほか全国公開される。
本作品を観て映画『パラサイト半地下の家族』(2019年)を思い浮かべる人も少なくないだろう。同映画は言わずもがな、非英語作品初の米アカデミー作品賞獲得、さらにカンヌ国際映画祭の最高賞であるパルムドールも同時受賞という、韓国映画に輝かしい歴史を刻んだ作品である。製作・指揮のポン・ジュノ監督が当初の「内容が余りに韓国的で、世界では十分に理解されないだろう」という憂慮は見事に裏切られる。
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