在日2世の画家、金石出(75、キム・ソクチュル)の作品世界を紹介する「河正雄美術館ディアスポラ作家展金石出-蘇る記憶」が、韓国・光州市の光州市立美術館分館・河正雄美術館で26日まで開かれている。在日2世で同美術館名誉館長の河正雄さんに同展の意義について寄稿してもらった。
―在日の美術―
金石出画伯の画業を語る前に、先ず在日美術について語らねばならない。それは金石出画伯の歩みが在日美術の歩みの記録、記憶の層になっているからだ。一般的に在日美術とは1945年以降に日本に定住する在日韓国、朝鮮人の美術の事を言う。在日コリアンの自覚と意識を持って、その時代の状況を表現した作品である。在日とは何か、戦争とは、民族とは、人権とはなどを問う美術であると言える。
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