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2024/05/24

<韓国文化>在日の苦悩と歴史の継承 寄稿 鄭憲(アジアン美容クリニック院長)

  • 在日の苦悩と歴史の継承 寄稿 鄭憲(アジアン美容クリニック院長)

    チョン・ホン 1963年、東京・新宿生まれ。韓国・延世大学校医学部卒。上野にアジアン美容クリニックを開業。帝京大学形成外科、美容外科非常勤講師、アンチエイジング手術を得意とする。

  • 在日の苦悩と歴史の継承 寄稿 鄭憲(アジアン美容クリニック院長)

    『ちゃわんやのはなし四百年の旅人』より。左が第15代沈壽官
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◆受け継ぐべきものと変わるもの◆

 朝鮮をルーツに持つ薩摩焼の名跡・沈壽官家の420年以上の歴史を背景に、韓日の陶芸文化を描いたドキュメンタリー『ちゃわんやのはなし四百年の旅人』が、東京・ポレポレ東中野ほか全国順次公開中だ。鄭憲アジアン美容クリニック院長に映画評を寄せてもらった。

 豊臣秀吉が明国の征服を目指して朝鮮に侵攻した文禄・慶長の役(壬辰倭乱)は1592年に始まり休戦と交渉を挟むが、秀吉の死去で撤退する1598年まで続いた。日本軍延べ30万人以上を動員した戦乱は、16世紀において世界最大規模の侵略戦争であったとされる。当然ながら、朝鮮国土や国民の被害は甚大で、戦死者は当時の朝鮮人口の20~25%(100万~150万人)と言われる。そして5~10万人規模の朝鮮人が捕虜として連行され、その中には様々な分野の技術者、学者も多く含まれた。


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