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2000/10/20

<週間ダイジェスト>10月12日~10月18日

12日 ■朝米が共同声明を発表

 金正日総書記の特使として米国を訪問中の趙明禄・国防委員会第一副委員長とオルブライト国務長官は、「互いに敵対的意思を持たない」などを盛り込んだ「共同コミュニケ」を発表した。声明には、クリントン大統領の訪朝準備のため、オルブライト国務長官が近く北朝鮮を訪問することも明記されており、朝米の国交正常化交渉が本格化する見通しだ。

13日 ■金大統領にノーベル平和賞

 ノルウェーのノーベル賞委員会は、今年のノーベル平和賞を金大中大統領に授与すると発表した。同委員会のグンナール・ベルゲ委員長は、「北朝鮮への太陽政策を通じて50年間の南北分断とお互いの憎しみの克服に挑み、韓半島に冷戦集結の希望を与えた」と高く評価した。

14日 ■実務権を韓国軍に委任

 在韓国連軍司令部は、板門店の軍事休戦委員会を通じて、京義線の復旧工事に伴う非武装地帯(DMZ)内の地雷撤去などに必要な実務協議権を韓国国防部に委任したとする内容の書簡を北朝鮮に伝達した。これは、北朝鮮がDMZ内の管理権が国連軍にあるとして、韓国側の実務協議開催呼びかけに難色を示したことに対応した措置。

15日 ■金総書記がロシア訪問へ

 インタファクス通信が伝えたところによると、ロシア外務省のロシュコフ次官(アジア・太平洋担当)は、北朝鮮の金正日総書記が来年前半にロシアを公式訪問すると明らかにした。また、これに先立ち、年内に白南淳外交部長が訪ロする。

16日 ■米国と地位協定協議

 在韓米軍の処遇をめぐる不満が国民の間に高まっていることを受け、外交通商部はワシントンで韓米地位協定(SOFA)の改定協議を開いた。米軍関係容疑者の起訴前の身柄引き渡しについては合意しているが、米側の裁判管轄権放棄は難色を示しており、協議は難航している。

17日 ■米訪朝団が平壌入り

 オルブライト米国務長官の北朝鮮訪問に先立ち、日程調整のための米政府先遣隊が平壌に到着した。先遣隊はハバード国務省次官補代理(東アジア・太平洋担当)らで、オルブライト長官と金正日総書記の会談の内容、共同声明文などの詰めを行う。また、連絡事務所の開設や「テロ国家」リストからの除外問題についても協議するもよう。

18日 ■金大統領、中国首相と会談

 金大中大統領は、韓国を公式訪問した中国の朱鎔基首相と会談し、韓中の交流促進や東アジア情勢について意見を交換した。金大統領は、韓半島の平和体制構築に向け、南北、中国、米国の4者協議を通じ積極的な協力を進めていく考えを表明、朱首相もこれに合意した。