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2000/10/13

<週間ダイジェスト>10月5日~10月11日

5日 ■金総書記の訪韓に反対

 李哲承・自由民主民族会議総裁ら保守派と87年の大韓航空機爆破事件の犠牲者遺族らが中心となり、「金正日韓国訪問反対汎国民闘争委員会が旗揚げした。ソウル市内で開かれた結成大会で同委員会は、「朝鮮戦争や各種テロ、拉致事件に対する謝罪、反省がない限り訪韓には反対する」との声明を発表した。

6日 ■朝米が共同声明発表

 米国務省は、北朝鮮と米国がともに国際テロに反対するとした共同声明を発表した。ニューヨークで開かれた朝米高官協議で合意したもので、両国はテロ犯・テロ組織に対して支援や保護を与えず、国際テロに対抗する双方の協調の印としてテロ情報の相互交換を行うと明記している。この声明は、テロ支援国家リストから北朝鮮を除外する布石とみられる。

7日 ■コメ支援に北が謝意

 朝鮮中央放送は、日本政府が人道的見地から北朝鮮に対するコメ50万㌧の支援を決定したことについて、「日本政府の善意ある措置は、朝鮮と日本両人民間の理解を促進し、両国の関係改善に寄与する」とコメントした。また、洪成南首相が森喜朗首相宛に謝意を表す電報を送ったと伝えた。

8日 ■韓日などが潜水艦救難訓練

 韓国、日本、米国、シンガポールの4カ国による潜水艦の救難訓練が南シナ海で行われ、日本の救難艦「ちよだ」が韓国の潜水艦から韓国人乗務員3人を救出するのに成功した。韓日間で潜水艦の救難訓練が実施されたのは今回が初めて。訓練は、4カ国のほか中国、ロシアなど7カ国がオブザーバーを派遣した。

9日 ■党首会談を2カ月ごと開催

 金大中大統領(民主党総裁)は、李会昌・ハンナラ党総裁と3時間にわたって会談し、経済や南北協力など懸案事項の解決に向け、今後は2カ月に一度、党首会談を開くことを決定した。両総裁は、国民の政治不信が募っているとの認識で一致し、信頼回復に協力していくことに合意した。

10日 ■趙明録特使、米大統領と会談

 金正日総書記の特使として米国を訪問した北朝鮮のナンバースリー、趙明録・国防委員会第一副委員長は、クリントン大統領と会談し、関係改善を望むとした金総書記の親書を手渡した。趙特使とクリントン大統領は、北朝鮮のミサイル問題やテロ支援国からの除外などの懸案事項について幅広く意見交換し、関係改善を進めていくことで一致した。

     ■ 朝鮮労働党が創設55周年
朝鮮労働党が創設55周年を迎え、平壌で記念式典と閲兵式、市民パレードが行われた。式典には金正日総書記が顔を見せ、パレードに参加した市民らの歓呼にこたえた。韓国からも社会、労働団体の代表ら42人が招かれ、初めて参加した。

11日 ■オルブライト長官、月内訪朝へ

 金正日総書記の特使として米国を訪問している北朝鮮のナンバースリー、趙明録・国防委員会第一副委員長は、オルブライト国務長官と会談し、平壌とワシントンに双方の連絡事務所を開設することを確認した。また、関係改善に向けオルブライト長官が今月中にも北朝鮮を訪問することで合意した。さらに趙特使はコーエン国防長官と初の軍トップ会談を行い、ミサイル問題などを協議した。