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2007/12/14

<週間ダイジェスト>12月6日~12月12日

12日■板門店で南北将官級会談

 板門店の「平和の家」で第7回南北将官級軍事会談が2日間の日程で始まった。南北管理区域における通行・通信・通関の「3通」に関する軍事保障、黄海での共同漁労区域設定問題などを協議する。首席代表として韓国から国防部の李弘基政策企画官(陸軍少将)、北朝鮮から朝鮮人民軍の金英徹中将が参加した。

11日■京義線貨物列車の運行開始

 韓国と北朝鮮を結ぶ京義線の貨物列車が運行を開始した。南北を結ぶ定期列車は、1951年6月12日にソウル―開城間の運行が中断されて以来56年ぶり。貨物列車は北朝鮮の鳳東駅まで運行することで合意しているが、同駅の整備が遅れ、貨物ターミナルができるまでは手前の板門駅までの運行となる。この列車は、開城工業団地への資材供給と同工団で生産された製品の輸送に利用される。

10日■韓総理が中国を公式訪問

 韓悳洙国務総理が、温家宝首相の招きで夫人とともに中国を公式訪問した。韓総理は、胡錦涛・国家主席を表敬訪問し、南北頂上会談の結果を説明するとともに、核問題の平和的解決に向け中国の積極的な協力を要請した。また、人民大会堂で温首相と会談し、韓中関係の発展と6カ国協議での協力、韓中自由貿易協定(FTA)の締結、北京五輪と上海エキスポ、麗水エキスポの成功に向けた協力案などについて意見を交換した。

9日■武大偉外務次官が訪朝へ

 6カ国協議の議長を務める中国の武大偉外務次官が北京市内で会見し、「近く北朝鮮を訪問する」と明らかにした。北朝鮮首席代表の金桂冠外務次官と会談し、核計画の早期申告を促し、非核化プロセスの推進に向けて事態の打開を図る考えだ。武次官は、訪朝時期について「決まっていない」と述べたが、6カ国協議の合意に基づく申告期限が年末に迫っているため、今週にも平壌入りするとみられる。

8日■過去最悪の原油流出事故

 忠清南道泰安郡万里浦から北西5マイルの海上で、航海中の香港船籍のタンカー(144万6000㌧)が海上クレーンを積んだパージ1万1800トン級バージ船(小型曳航船)が衝突、オイルタンクに穴が開き、1万5000㌧の原油が流出した。原油流出事故としては過去最悪で、政府は養殖場などに大きな被害が予想されるため、泰安郡、瑞山市、保寧市、舒川郡、洪城郡、唐津郡に対して「非常災難事態」を宣言した。

7日■脱北者がラオスで駆け込み

 東南アジアで脱北者の支援活動を行っているNGOによると、北朝鮮を脱出した男性2人が、ラオスの駐スウェーデン大使館に保護を求めて駆け込んだ。この男性はいずれも20代の青年で、一人は2007年2月に、もう一人は2006年に北朝鮮を脱出したという。大使館側は、脱北者の受け入れを拒否しているもようだ。

6日■金総書記に米大統領が親書

 ブッシュ米大統領が金正日総書記に親書を送ったと朝鮮中央通信が伝えた。3日から5日まで訪朝したヒル国務次官補が、朴義春外相と会談した際に親書を手渡したもので、この中でブッシュ大統領は、核開発計画の全面申告の重要性を強調し、北朝鮮がこれを履行すれば米朝国交正常化に応じる意思があることを示唆した。米国はクリントン前政権時代に親書を金総書記に送ったことがあるが、ブッシュ政権では初めて。