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2007/11/02

<週間ダイジェスト>10月25日~10月31日

31日■テロ支援国家解除を協議

 6カ国協議の米首席代表を務めるヒル米国務次官補と北朝鮮首席代表の金桂官・外務次官が北京で会談し、核施設無能力化の詳細な手順や、米国による北朝鮮に対するテロ支援国家指定の解除時期について協議した。テロ支援国家指定をめぐっては、北朝鮮が「米国が年内の指定解除に同意した」と主張しており、日本は米国に慎重な対応を要請している。

30日■金前大統領に名誉博士号

 金大中・前大統領が李姫鎬夫人とともに立命館大学の招請を受けて京都を訪問し、同大学から名誉法学博士号を授与された。金前大統領は、「朝鮮半島の平和と韓日関係」をテーマに、6カ国協議や南北頂上会談後の韓半島情勢、北東アジアの平和協力、韓日関係の発展などについて特別講演した。また、日本メディアとの会見、在日同胞との昼食会などに臨み、精力的にスケジュールをこなした。

29日■済州道で世界自治体総会

 各国の自治体関係者が一堂に集まる第2回「世界地方自治体連合(UCLG)済州世界総会」が、3日間の日程で済州道の国際コンベンションセンターで開かれた。100を超す国から約2000人の市長や議員らが参加し、「変化する都市が世界を導く」をテーマに、全体会議や約20のセッションで、気候変動への対応や平和構築に向けた自治体の役割などについて討議した。

28日■ソウルで韓日中高官協議

 第2回韓日中高官協議がソウルで開かれ、韓国から沈允肇・外交通商次官補、日本から外務省の藪中三十二・外務審議官、中国から何亜非・外務次官補が出席した。気候変動問題やエネルギー安保について意見を交換したほか、来月、シンガポールで開かれる予定の3国外相会談の議題調整などを行った。同協議は、今年1月の3カ国首脳会談で地域情勢についてより広く意見を交換するために開催することで合意し、5月に北京で第1回協議が行われた。

27日■北総理がベトナム訪問

 北朝鮮の金英逸総理が、東南アジア4カ国歴訪の一環としてベトナムを訪れ、同国の開放改革政策と経済発展の現場を視察した。これは、先ごろ平壌を訪れたマイン書記長に金正日総書記が、「ベトナムの開放政策と経済発展をベンチマーキングしたい」と伝えたことを受けて実現したもの。金総理は、観光開発が進むハロン湾、ハイフォン港、石炭鉱山などを見て回った。

26日■朴正熙大統領、28回忌

 朴正熙大統領の28回忌を迎え、国立顕忠院で追悼式が行われ、長女の朴槿恵・ハンナラ党前代表、二女の朴槿令さん、長男の朴志晩さんが遺族代表として出席した。国家情報院の過去史真相究明委員会が金大中事件の調査結果を発表し、朴大統領の関与が疑われていたため、朴前代表の出席が危ぶまれていた。追悼式にはハンナラ党の大統領候補に決まった李明博氏も顔を見せた。

25日■2週間以内に北が核申告

 ヒル米国務次官補は、下院外交委員会の小委員会で証言し、北朝鮮による核計画の申告が2週間以内に始まるとの見通しを明らかにし、「最初の段階では我々が望むものには沿わないかもしれないが、12月初めまでに完全なリスト作成を目指す」と強調した。さらに、北朝鮮が存在を否定している高濃縮ウラン(HEU)計画についても、「年内に双方が満足する形で解決することで合意している」と自信を示した。