4日■北に食糧5万㌧支援へ
金夏中・統一部長官が、北朝鮮に対しトウモロコシ5万㌧を支援する用意があると発表した。韓国政府は当初、食糧支援には北朝鮮からの要請が必要だとの立場を示していたが、冷え込んでいる南北関係の打開に向けて態度を軟化させた。北への支援表明は、李明博政権になって初めて。すでに赤十字社を通じて北側に支援のための接触を呼び掛けているが、北からはまだ回答がないという。
3日■鄭夢九会長の有罪確定
ソウル高裁は、横領・背任などの罪で起訴された鄭夢九・現代自動車グループ会長に対する差し戻し審で懲役3年、執行猶予5年の判決を言い渡し、併せて300時間の社会奉仕も命じた。鄭被告は1審で懲役3年、控訴審で懲役3年、執行猶予5年と8400億ウオンの社会貢献基金の創設および講演・寄稿などの命令を受けたが、大法院(最高裁)が不適切として高裁に差し戻した。鄭会長は今回の判決を受け入れると表明している。
2日■李大統領支持率20%割れ
中央日報が李明博大統領の就任100日にちなみ世論調査を実施したところ、国民の支持率が19・7%と初めて20%台を割り、不支持が78・1%にのぼった。米国産牛肉の輸入再開を決定した李大統領に対する国民の不満が強まっており、政権発足直後としては異例の人気低迷といえる。他の有力紙の調査でも東亜日報が22・9%、朝鮮日報が21・2%で、50%を超えていた2月末から急速に低下している。盧武鉉政権末期の支持率は30%を下回っている。
1日■牛肉反対集会で混乱続く
米国産牛肉の全面輸入解禁に反対する市民の抗議集会や街頭デモが9日目に突入するなか、1日夜から2日未明にかけても大規模な抗議活動が行われ、混乱が続いた。ソウルでは、ソウル市庁前広場で3万人規模のキャンドル集会が開かれ、終了後に参加者が太平路一帯に繰り出し青瓦台(大統領府)に向かってデモ行進したため、これを阻止しようとした警察隊ともみ合いとなり、100人以上がけがをし、約300人が連行された。
31日■韓日の防衛協力を強化
第7回アジア安保会議に出席するためシンガポールを訪れた李相憙・国防部長官が、石破茂防衛相と会談し、韓日間の軍事・安保協力を強化していくことに合意した。国防部によると、両防衛相は、韓日米の安保協力の拡大が重要だとの認識でも一致し、環太平洋合同演習(RIMPAC)後に3カ国の共同救助訓練実施、2002年から中断されている3カ国間安保討議の年内再開に向け協議を継続していくことでも合意した。
30日■北がミサイル3発発射
北朝鮮が午後零時半ごろ、黄海南道沖の黄海で艦艇から陸地に向けて短距離ミサイル3発を発射した。これは、北朝鮮に対する太陽政策の見直しを掲げる李明博政権への牽制と受け止められている。ミサイルは、今年3月に北朝鮮が黄海で発射した対艦ミサイル「スティックス」と同タイプのものと推定される。黄海南道沖の島には朝鮮人民軍のミサイルテスト基地がある。
29日■韓米FTAの批准先送り
盧武鉉政権の最後の国会となる第17代国会の会期が満了し、懸案となっていた韓米FTA(自由貿易協定)の批准案は廃案となった。また昨年の盧大統領と金正日総書記による南北頂上会談で合意した事項の履行計画に関する同意案も審議が進まず、自動的に廃止となった。このため政府は、第18代国会に韓米FTAの批准案を再提出し、成立を図る。