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2010/10/08

<週間ダイジェスト>9月30日~10月6日

6日■「外奎章閣図書」交渉が難航

 仏が朝鮮時代に韓国から持ち出し保管している外奎章閣図書の返還をめぐる交渉が、こう着状態にある。外交筋は、韓国政府が外奎章閣図書の永久貸与を要請してから3~4回の実務交渉を行ったが、仏政府が否定的な姿勢を示していると伝えた。外奎章閣は朝鮮時代に王室関連の文書・図書を保管していた図書館。フランス艦隊が江華島を侵略した丙寅洋擾(1866年)の際、蔵書の一部が仏に持ち去られた。韓国政府は、外奎章閣図書の所有権返還を求める強硬世論などを考慮し、仏から図書の貸与を受けた後で契約を延長し、事実上の永久貸与の形にしたい考えだ。

5日■米国務次官補が7日に訪韓

 米国務省のキャンベル次官補(東アジア・太平洋担当)が訪韓することを外交通商部が明らかにした。キャンベル次官補は、青瓦台を表敬訪問し、外交通商部の金在信次官補、魏聖洛・朝鮮半島平和交渉本部長と会談する。後継体制づくりが本格化した北朝鮮の動向や朝鮮半島への影響、核問題を含む対北朝鮮政策について意見交換を行う。会談後に会見を行い、協議の結果について説明する予定だ。

4日■韓独が統一経験共有へ

 東西ドイツ統一の教訓を朝鮮半島の統一に生かすため、韓国・ドイツ共同諮問委員会が設置される。統一と統合に関するドイツの文書や資料を共有し、統一問題の担当公務員をドイツに派遣するなど、人的交流も推進する予定だ。東西ドイツの統一20周年記念式に出席するため同国を訪問している統一部の玄仁沢長官は、旧東ドイツの復興を担当する内務省を柱に統一問題の協議チャンネルを構築する了解覚書を締結したと明らかにした。

3日■民主党新代表に孫鶴圭氏

 最大野党民主党の新代表に、孫鶴圭氏が決まった。民主党は党大会を開き、新執行部選挙を実施し党代表に選出した。2位は鄭東泳氏、3位は前代表の丁世均氏。このほか李仁栄氏、千正培氏、朴柱宣氏、趙培淑氏、を含む6人が、党最高委員に選出された。

2日■政府、北の実務会談提案を検討

 政府は、北朝鮮の名勝地総合開発指導局が、金剛山観光問題などを協議するための南北当局間実務会談を提案したことについて、検討を進める方針を決めた。統一部は、開城工業団地管理委員会を通じ、実務会談開催を提案する北朝鮮側の通知文を受けた。この関係者は「北朝鮮の提案を受け入れるかどうかを含め検討を進める」と話している。

1日■リビアと関係正常化へ

 韓国とリビアが、国家情報院職員の情報活動をめぐり摩擦が生じた両国関係の正常化に乗り出すことで合意した。リビアを訪問しているハンナラ党の李相得議員が先月30日(現地時間)、リビアの最高指導者カダフィ大佐を表敬訪問し、両国関係の正常化について協議。李議員とカダフィ大佐は、両国の友好協力関係の拡大と発展に向け、両国政府が共同の努力を傾けていくとの認識で一致した。

30日■北が金正恩氏の写真公開

 北朝鮮の金正日総書記の後継者、三男金正恩氏の姿が、北朝鮮国営メディアを通じて初めて公開された。労働党機関紙「労働新聞」の報道を皮切りに、朝鮮中央通信が写真を、朝鮮中央テレビが動画を放送した。ほおが厚ぼったい27歳の後継者は、濃い色の人民服を着て、父やその忠臣たちに挟まれて座っていた。世界に例のない権力の三代世襲を目指す正恩氏の公式デビューは、9月28日の「大将」任命で幕が開き、翌29日には「党中央軍事委員会副委員長」に選任、フィナーレは写真の公開だった。