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2012/03/02

<週間ダイジェスト>2月23日~2月29日

29日■米軍司令官「ミサイル防御を強化」

 米太平洋軍のロバート・ウィラード司令官は、上院軍事委員会の公聴会に書面で基調発言を提出し、「北朝鮮の核兵器プログラム推進と弾道ミサイル開発は、米国の弾道ミサイル防御システム構築の必要性を一層高めている」と強調し、「米国と同盟国、そして北東アジアの平和と安定を脅かしている北朝鮮に対して、同盟国が緊密な協力を進める必要がある」と語った。

28日■与党代表「韓半島信頼プロセス」提唱

 与党・セヌリ党の朴槿惠・非常対策委員長は、ソウル市内で開かれた核安全保障サミット国際会議で基調演説を行い、「北朝鮮が国際社会の責任ある一員となり、韓国や周辺国と信頼を構築できるよう、韓半島信頼プロセスを推進していく」と述べた。そして「南北関係を早期に回復するとともに、持続可能な平和と共同発展の実現を目指し、開かれた姿勢で北朝鮮の変化に向けた努力を支援し、協力する用意がある」と語り、北への人道支援、南北の信頼構築による経済協力事業などを進めると語った。

27日■韓米合同軍事演習スタート

 毎年行われている、韓半島有事を想定した韓米合同軍事演習「キー・リゾルブ」が始まった。同演習には米軍約2100人(海外駐留米軍約800人を含む)と韓国軍約20万人が参加。韓国軍は、最前線地帯の対砲兵レーダー、RF4偵察機、U2高空戦略偵察機などを使って北の動向を見張り、軍事境界線付近での挑発に備え、K9自走砲など前線部隊の戦力も即応状態を維持している。同演習は9日まで行われる。

26日■ソウル市が南北交流6事業推進

 ソウル市は、今年44億ウォン(3億1700万円)の予算で、北への人道支援など南北交流6事業を推進することを明らかにした。乳幼児や社会的弱者に対する栄養補助食品・食糧支援に15億ウォンを投じるほか、南北交流を行う市民団体への支援や北朝鮮の医療環境改善事業、緑化・森林保護事業などの支援も行っていく。ソウル市と平壌市のサッカー大会やソウル・フィルハーモニー管弦楽団(ソウル市立交響楽団)の平壌公演推進なども予定。

25日■韓国首席代表「南北対話に期待」

 北朝鮮の核問題についての6カ国協議の韓国首席代表の林聖男・韓半島平和交渉本部長は、北京で2日間の朝米高官協議を終えて来韓した米国務省のデービース北朝鮮担当特別代表と会談した。林本部長は「北の核問題を対話によって平和的に解決する6カ国協議の再開に向けて、有意義な協議だったと米国側から報告を受けた」と語り、同問題をめぐる南北対話については、「南北関係の改善なくして朝米関係が進展することはない。南北会談が開かれるのではないか」と強調した。

24日■米代表「米朝会談少し進展あった」

 米国務省のデービース北朝鮮担当特別代表は、中国・北京で23、24日に開かれた米朝高官協議について「少し進展があった」と説明した。デービース氏は、金桂冠・第1外務次官を団長とする北朝鮮代表団と3回目の朝米高官協議を行った。同協議が開かれるのは昨年10月以来約4カ月ぶりとなる。対北食料支援や、北朝鮮の非核化事前措置について意見交換が行われた。

23日■駐米韓国大使に崔英鎮氏を内定

 李明博大統領は、駐米大使に崔英鎮・元国連韓国政府代表部大使を内定した。前任の韓悳洙氏が韓国貿易協会会長に就任したことに伴う人事。外交通商部は崔氏を「多国間業務に精通した外交官であり、韓米間の懸案事項を現場でうまく処理し、韓米同盟を安定的に維持・発展させられる最適任者」と説明した。任命手続きには3~4週間かかる。