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2014/07/04

<週間ダイジェスト>6月26日~7月2日

2日■与野党、日本の集団的自衛権懸念

 与野党は、日本の安倍政権が集団的自衛権の行使を容認する憲法解釈変更を閣議決定したことを受けて懸念を表明した。与党セヌリ党の李完九・院内代表は、国会で開かれた院内対策会議で、「非常に衝撃的だと思わざるを得ない」と述べた。最大野党・新政治民主連合の金ハンギル代表は党最高委員会議で、「日本の軍事大国化で北東アジアの安定に深刻な懸念が生じている」と述べた。

1日■統一部、京畿文化財団の訪朝許可

 統一部当局者は、京畿文化財団による北朝鮮・開城の伝統家屋保存事業推進のための訪朝申請を承認したことを発表した。北朝鮮を訪問するのは、京畿文化財団の研究員ら5人。5人は開城市内で北側の民族和解協議会や民族遺産保護指導局などの関係者5人と会い、開城の伝統家屋保存事業や国際学術会議開催などについて協議する。開城の伝統家屋は、現在300軒ほどが良好な状態で保存されている。

30日■河野談話検証への糾弾決議を採択

 国会の外交統一委員会は、慰安婦問題で旧日本軍の関与と強制性を認めた河野洋平官房長官談話の検証報告書を日本政府が公表したことについて、「歴史挑発行為」だと糾弾する決議を採択した。決議では「日本政府が河野談話の作成経緯を検証し、その本質を否定しようとすることは自己矛盾的な行為である上、東アジアの平和的共存と協力を損なう行為だ」と非難した。政府に対しても、慰安婦の強制性を立証する新資料の発刊や、歴史歪曲の動きに対する対応、国際世論を通じた圧力強化などの対策を促した。

29日■韓中が国民保護覚書を締結へ

 韓国と中国は、相互に訪問する観光客の急増を受けて、相手国の国民の安全や緊急救助などの措置を定めた覚書を締結することになった。韓国と中国の相互訪問客は、昨年820万人を超え、今年は1000万人を超えると予想されることから結ぶことになった。相手国の国民を逮捕した場合に、4日以内に相手国に通知し、4日以内に領事の面談を許可することなどを盛り込んだ領事協定も締結する。

28日■外交部サイトに慰安婦映像を掲載

 外交部は、慰安婦問題で旧日本軍の関与と強制性を認めた河野洋平官房長官談話の検証報告書を、日本政府が公表したことを受けて、元慰安婦の被害者本人による証言などを収めたドキュメンタリー映像2本を同部公式ウェブサイトに掲載した。韓国やオランダ、フィリピンの被害者ら証言のほか、慰安婦問題解決に向けた国際社会の努力などが紹介されている。河野談話の検証結果公表に関する韓国政府の立場や、海外メディアの反応も視聴できる。

27日■統一部長官、拉致被害者送還要求

 柳吉在・統一部長官は「北朝鮮は拉致被害者問題の責任を避けてはならない。歴史の悲劇の終結を求めるわれわれの要求に応じるべきだ」と、韓国戦争時に北朝鮮に拉致された被害者の家族らでつくる団体が主催した行事で話した。柳長官は「政府は戦時中の拉致被害者の生死確認を進め、帰還が実現するよう努力する」と力説した。韓国戦争中に北朝鮮に拉致されたと認定された被害者は、これまで3024人になる。

26日■辞意表明した鄭首相の留任決定

 朴槿惠大統領は、辞意を表明した鄭烘原国務総理を留任させることを決めた。鄭氏は4月27日、世越号沈没事故をめぐる対応の不手際の責任を取って辞任する考えを示していた。後任として5月に元大法院(最高裁)判事の安大熙氏を指名したが、判事退任後に弁護士として多額の報酬を得ていたことなどが批判され候補を辞退。文昌克・元中央日報主筆を新たに指名したが、過去の発言が批判されて辞退した。