9日■作戦区域の集団的自衛権不可
韓国政府は、韓半島有事の際に韓米連合司令官(在韓米軍司令官兼務)が設定する韓米連合作戦区域内においても、韓国の要請が無い限り、日本の集団的自衛権の行使を容認しないとの立場を決めた。政府関係者は、「こうした韓国政府の立場を、米国と日本側も理解している」と、を米国と日本にも通知したことを示唆する発言を行った。連合作戦区域とは、戦時に準じる事態が発生した場合に韓米連合司令官が地上、海上、空中で北朝鮮の武力を封鎖する目的で韓半島周辺に設定する区域のこと。
8日■北朝鮮軍、韓国側に今年5回侵入
韓国軍関係者は、北朝鮮軍が今年に入って南北非武装地帯内での訓練中に軍事境界線を越え、5回にわたって韓国側に侵入したと発表した。先月19日には、北朝鮮軍兵士3人が非武装地帯にある哨所(GP)から600㍍離れた鉄柵に近づいて、韓国側が設置した「帰順(亡命)誘導ベル」をはずして持ち去る事件も起きたという。韓国軍は、北朝鮮兵が逃走した方向にK4機関銃1発を発射し、軍事境界線50㍍手前まで追跡した。
7日■海洋警察、警察の新設局に編入か
旅客船・世越号沈没事故の救助活動に不手際があったとして解体が決まった韓国海洋警察庁から一部の業務を引き継ぐ警察に、海事局が新設される見通しとなった。李晟漢・警察庁長が、「海洋業務の専門性を考慮すれば、海洋警察の捜査、情報の組織を分散して警察の情報、捜査局が個別に吸収するより、別途に海事局を新設するのが望ましいと考えている」と語ったもの。海事局が設置されれば、傘下には海洋情報課、海洋捜査課などが入ると予想される。
6日■銃乱射事件、兵士逮捕で本格捜査
陸軍部隊内で、兵士が銃を乱射して同僚5人が死亡した事件で、軍当局は兵士を、上官殺害や軍務離脱など7つの疑いで逮捕し、動機などについて本格的な捜査を行っている。同事件は6月21日夜、 江原道高城郡の陸軍部隊で、警戒勤務を終えた兵士が部隊で銃を乱射し、同僚の兵士5人が死亡、7人がけがをしたもので、兵士は銃と実弾を持って逃走し、23日に自殺を図り、病院で手当てを受けていた。
5日■国会議員再選挙控え与野対立激化
新たに任命された閣僚の人事聴聞会や旅客線沈没事故の国政調査を控え、与野党の対立が激化している。また今月30日には、全国の15の選挙区で国会議員の再選挙と補欠選挙が予定され、与野党の攻防はさらに激しさを増す見込みだ。同選挙は、147議席の与党セヌリ党が過半数議席確保を目指しており、野党の新政治民主連合は、与党の過半数議席確保を阻止するとして、総力戦の構えだ。
4日■朴大統領の支持率が40%に下落
世論調査会社の韓国ギャラップは、朴槿惠大統領の国政運営に対する支持率は40%で、不支持率は48%と発表した。先月第3週の43%、同第4週の42%に次いで3週連続の下落となった。ギャラップは支持率下落の原因について、首相候補者が2人連続して辞退したほか、旅客船・世越号沈没事故の対応の不手際をめぐり責任を取って辞意を表明した鄭烘原・国務総理を留任させたことなどが影響したと分析した。
3日■機密漏えいで現役将校など摘発
軍関係者は、軍事に関する情報収集や犯罪捜査を行う国軍機務司令部が、現役将校と国内外の武器仲介ブローカーなど10人ほどについて、軍事機密を流出させた疑いがあるとして捜査中と発表した。また、このうち現役中佐1人とブローカー2人は軍検察と民間検察に送致されたと明らかにした。機務司令部に摘発された現役将校は、防衛事業庁、空軍、陸軍、海軍などに所属している。