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2015/05/22

<週間ダイジェスト>5月14日~5月20日

20日■米迎撃システム配備を判断

 青瓦台(大統領府)は、米国の最新鋭地上配備型迎撃システム「高高度防衛ミサイル(THAAD)」の韓国配備問題が再浮上したことに関連し、「(米国側の)要請があれば、軍事的効用や国家安保上の利益を総合的に検討し、主導的に判断して決定する」と表明した。韓国政府はTHAAD配備ついて、米側からの要請や韓米間の協議はなく、決定された事項もないとした上で、軍事的レベルで効用があるかどうかを判断しているとの立場を示している。

19日■国連事務総長、訪朝の意向示す

 訪韓中の潘基文・国連事務総長は、朴大統領の直属機関・統一準備委員会などがソウル市内のホテルで開催した「アジア・リーダーシップ・カンファレンス」の開幕演説で、「北朝鮮との信頼構築と関連した仲裁活動を十分に進めることができ、意味ある改革を導くことにおいても力になれる。北朝鮮が現在のような活動を続ければ、域内の軍備拡張競争が起こる。北朝鮮の非核化と関連したより積極的な努力が求められる」と訴え、訪朝の意向を示した。

18日■朴槿惠大統領、米国務長官と会談

 朴槿惠大統領は、青瓦台(大統領府)でケリー米国務長官と会談し、「北の動きを注視しながら、一貫したメッセージで挑発の中止を求めなければならない。対話で問題を解決していくという原則を堅持し、北の態度変化を引き出すための努力を強化していく」と述べた。双方は強固な韓米同盟の再確認、北朝鮮の挑発に対する合同防衛能力を通じた強力な対応、6月の朴大統領の訪米に向けた米側の努力などで合意した。

17日■北、軍高官らの粛清報道に反応

 国家情報院が、北朝鮮の玄永哲・人民武力部長らが粛清されたと発表したことに対し、北朝鮮の祖国平和統一委員会・宣伝サイト「わが民族同士」は、韓国が「粛清政治」「恐怖政治」を云々し最高尊厳を傷つけているとして、これを中断しないなら武力で対応するとの声明を発表し、韓国に自滅を招く行動を取りやめて謝罪すべきと主張した。国家情報院は13日、金正恩第1書記側近の玄人民武力部長らが粛清されたと発表していた。

16日■教官らに防弾服・実弾支給検討

 ソウル市内の予備役訓練場で予備役の男が銃を乱射した事件を受け、国防部は「予備役射撃訓練安全対策確保方策タスクフォース(特別チーム)」を立ち上げ、再発防止のための安全対策を講じる。現役兵の教官と幹部の統制官の武装を大幅に強化し、教官には防弾服を着用させ、幹部の統制官には実弾を所持させる。射撃場では予備役1人につき、教官1人を配置することを義務化し、チェーンを使って銃口を回せないよう固定する予定。

15日■海外女性団体のDMZ縦断承認へ

 海外の女性平和運動団体「ウィメンクロスDMZ」が、韓国と北朝鮮を隔てる非武装地帯(DMZ)を徒歩で縦断し韓国入りする計画について、政府は承認する方針を固めた。しかし、板門店経由ではなく、北朝鮮の開城と韓国の坡州をつなぐ京義線の陸路を利用するよう主催者側に求める。政府関係者は、「板門店は休戦体制を管理するエリアで、出入境ルートとしては不適切とした。一方、京義線の陸路は南北間で通行手続きに合意している」と説明した。

14日■駐ロ大使に朴魯壁・原子力協力大使

 政府は、駐ロシア大使に朴魯壁・外交部原子力協力大使を任命した。朴氏は80年に外交部に入庁。北米課長や欧州局長、駐ウクライナ大使などを歴任後、先月妥結した米国との原子力協定改定交渉の首席代表を約4年間務めた。改定された協定は原子力の平和的利用に関する韓国の自主性を高めたとの評価を受けた。モスクワには今月下旬に赴任予定。