17日■韓国政府、南北民間交流承認保留
統一部当局者は、北朝鮮の4回目の核実験後、民間レベルの南北接触や訪朝、物資搬出に関する申請17件の承認を保留していると発表した。統一部は、先月7日に民間レベルの南北交流と対北朝鮮支援事業を延期する方針を決めていた。同当局者は「北の核実験と長距離ミサイル発射によって緊張状態が続いており、対話や協力を論じる状況ではないと判断される」と述べ、今後も承認保留が続くことを示唆した。
16日■中国外務次官、THAAD配備反対
訪韓中の中国の張業遂外務次官は、米国の最新鋭地上配備型迎撃システム「高高度防衛ミサイル(THAAD)」の在韓米軍配備について、「慎重に行動することを望む」と反対を表明した。張次官は北朝鮮に対する国連安全保障理事会の制裁決議について、新たに強力な制裁決議が採択されることに賛成する立場を示しながらも「対話と交渉を同時に行い、問題を根本的に解決する方法を模索すべき」と強調した。中国は、米軍のレーダーが自国軍の監視に利用される恐れがあるなどとして反対している。
15日■北に寄港の第三国船入港禁止検討
政府は北朝鮮の4回目の核実験と長距離ミサイル発射を受け、独自の海運制裁を検討している。10年3月に発生した韓国海軍哨戒艦「天安」撃沈事件を受けて同年5月から実施されている対北朝鮮制裁措置で、北朝鮮船舶は韓国に入港できず、韓国の海域も通過できない。政府は同措置に加え、一定期間内に北朝鮮に寄港した第三国船舶や、第三国籍だが実質的には北朝鮮籍と疑われる船舶の入港禁止を検討している。
14日■大統領支持率46%、年末より上昇
コリアリサーチの世論調査によると、朴槿惠大統領の支持率は46・0%と昨年12月末の44・1%に比べ1・9ポイント上昇し、40%台半ばを維持した。不支持率は0・4ポイント下落の48・7%だった。コリアリサーチは調査結果について「北の長距離ミサイル発射とこれを受けての政府の開城工業団地の操業中断措置などは、これといった影響を与えなかったとみられる」と説明した。
13日■米パトリオットミサイル部隊配備
米政府は北朝鮮の核実験とミサイル発射を受けて、テキサス州フォート・ブリスの陸軍防空砲兵大隊を緊急事態訓練で京畿道烏山の空軍基地に送り込み、在韓米軍と共同で対空防衛訓練を行っていると発表した。在韓米軍には、パトリオットミサイル2個大隊が配備されていたが、今回の配備で迎撃能力が増強された。韓国軍と在韓米軍は近く、弾道ミサイルへの対処能力を強化するための合同演習を行う予定だ。
12日■開城団地閉鎖、韓国関係者ら撤収
統一部関係者は、南北が経済協力事業を行う開城工業団地への送電を停止したと明らかにした。送電を全面停止するのは韓国政府が開城団地に電力供給を始めた2005年以来初めて。同団地に滞在していた韓国人280人全員が、南北軍事境界線を越えて韓国側に戻った。北朝鮮側の資産凍結措置により、韓国企業関係者らは設備や製品などはほとんど持ち出せなかった。同団地に韓国政府と民間企業が投資した金額は計1兆ウォン(約930億円)とされる。
11日■北朝鮮、「開城団地閉鎖」を発表
北朝鮮は、南北が経済協力事業を行う開城工業団地に滞在する韓国側関係者全員を追放するとの「祖国平和統一委員会」の声明を発表した。声明では、「開城工業地区にある南側(韓国)企業と関係機関の設備、物資、製品をはじめすべての資産を全面凍結する」とした。韓国政府は北朝鮮による4回目の核実験と長距離ミサイル発射を受け、開城工業団地の稼働を全面的に中断する決定を下していた。北朝鮮の追放措置はこれに反発したものとみられる。