ここから本文です

2016/03/11

<週間ダイジェスト>3月3日~3月9日

9日■韓米、連合空軍作戦本部最新化へ

 韓米両軍は、連合空軍作戦を指揮する韓国航空宇宙作戦本部(KAOC)を最新化する作業に取り掛かった。烏山空軍基地内にあるKAOCは、有事の際に韓米連合空軍作戦指揮部の役割を果たす中核施設で、陸・海・空軍のミサイル作戦も指揮する。平時には、韓半島上空に進入する全ての航空機を識別し敵国の航空機を発見した場合、即時対応する。両軍がKAOCの最新化に取り組むのは、両軍の情報共有体系をより緊密に統合するため。

8日■韓国政府、北への独自制裁を発表

 韓国政府は、4回目の核実験と事実上の長距離弾道ミサイル発射を強行した北朝鮮に対する独自制裁を発表した。北朝鮮の大量破壊兵器開発などに関与する個人40人と30機関を金融制裁対象に指定すると明らかにした。今回の制裁は、核やミサイルなどの大量破壊兵器の開発阻止に焦点を当てた。30機関のうち北朝鮮の機関は24で、第三国の機関が6となっている。17機関は米国や日本などがすでに制裁対象に指定しており、13機関は韓国政府が独自に指定した。

7日■韓米の大規模合同軍事演習始まる

 韓国と米国の両軍が、合同軍事演習「キー・リゾルブ」と野外機動訓練「フォールイーグル」を開始した。今年は過去最大規模で実施される。韓米両軍は毎春キー・リゾルブとフォールイーグルを実施してきたが、北朝鮮による4回目の核実験と長距離ミサイル発射から間もない今年の訓練は特別な意味を持つ。国際社会全体に向かって挑発に踏みきった北朝鮮に対し、韓米同盟が強い軍事的対応を示す。

6日■韓ロが朝ロ物流協力事業で協議へ

 尹炳世・外交部長官は、ロシア極東沿海地方ハサンと北朝鮮北東部・羅津を結ぶロ朝物流協力事業で韓国企業も参加するハサン―羅津プロジェクトについて、「今回の(安全保障理事会の対北制裁)決議に基づき、必要な検討を行って、ロシア側とも協議する状況がくる。近いうちに韓ロ間の協議が行われる予定」と明らかにした。ハサン―羅津プロジェクトはロシアの石炭などをハサンから鉄道で羅津港に運び、そこから韓国まで船で運搬する事業。

5日■韓米がサイバー分野で協力強化へ

 未来創造科学部の崔在裕次官と米国土安全保障省のブラザーズ次官が米国で会談し、サイバーセキュリティー分野の韓米協力を強化することで一致したことが明らかになった。両国は今後、高度化が進むサイバー攻撃の脅威に積極的に対応していく。韓米がサイバーセキュリティーの研究・開発(R&D)予算を共同で拠出し、サイバー攻撃に対応するための最先端技術を共同開発する。

4日■北朝鮮が国連制裁決議に強く反発

 北朝鮮は、国連安全保障理事会の新たな対北朝鮮制裁決議に対して「断固とした対応を取る」と表明した。北朝鮮は声明で、「対応には強力で無慈悲な物理的対応を含むいろいろな手段と方法が総動員される」として、「国連安全保障理事会の悪辣な制裁決議をわが共和国への最も極悪な挑発として受け止め、断固として排撃する」と主張した。また、米国をはじめとする大国が合法と違法を勝手に判断し、正義と真理が無惨に踏みにじられる現実を絶対に許容することはできないとして、今後も核開発と経済発展を並行する「並進路線」を掲げ、自衛のための核抑止力をさらに強化していくと主張。

3日■テロ防止法が成立、野党は退席

 国会は、政府のテロ対応窓口を情報機関の国家情報院(国情院)に一本化するとともに、事前のテロ対応能力を強化する内容などを盛り込んだテロ防止法案を可決した。最大野党・共に民主党は採決前、同法案の修正案を提出したが否決され、同党を含む野党は採決時に退席した。2001年の米同時多発テロを受けて国会に提出されてから15年間の議論を経て、テロの予防やテロへの対応を目的とする法律が成立したことになる。