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2016/11/25

<週間ダイジェスト>11月17日~11月23日

23日■韓日両国が軍事情報協定を締結

 韓国と日本が、防衛秘密を共有するための軍事情報包括保護協定(GSOMIA)を締結した。両国を代表し、韓民求・国防部長官と長嶺安政・駐韓日本大使が国防部で署名した。それぞれが相手国に書面で通知すれば即時発効する。GSOMIA締結により、韓日は北朝鮮の核・ミサイル情報をはじめとする軍事秘密を直接共有できるようになった。これまでも情報をやり取りしてきたが、韓日間の場合は米国を介さなければならず、迅速ではなかった。

22日■政府が特別検察法案を閣議決定

 政府は、特別検察官任命に関する法案を閣議決定した。法案は最大野党「共に民主党」と第2野党「国民の党」が合意して推薦する特別検察官候補2人のうち1人を大統領が任命する。特別検察官制度は、捜査に影響を与えることのできる政府の高官らが捜査対象になった場合に与野党の合意で導入される。特別検察官は行政や検察当局から独立した形で捜査を行う。捜査期間は最長120日。

21日■野党、朴大統領の弾劾推進を決定

 最大野党「共に民主党」は議員総会で、朴槿惠大統領の弾劾手続きを推進することを決めた。第2野党「国民の党」も、弾劾手続きの推進を決定した。弾劾訴追案を可決するには国会で3分の2の議員の賛成が必要で、可決された場合、憲法裁判所がこれを受け入れるかどうか判断する。無所属と野党の議員全員(171人)が弾劾に賛成した場合、与党議員29人以上が賛成すれば可決される。

20日■検察、大統領を容疑者として捜査へ

 検察特別捜査本部は、崔容疑者の国政介入に朴槿惠大統領が共謀した疑いがあるとした中間捜査結果を発表した。文化、スポーツ支援財団の設立を主導し企業に巨額の資金拠出を強要した崔容疑者と、実質的に資金拠出を迫った前青瓦台(大統領府)政策調整首席秘書官の安鍾範容疑者の起訴状に、「大統領と共謀し」と記された。民間人の崔容疑者らに公務上の秘密が多数含まれる青瓦台の資料が渡ったとされる問題でも、朴大統領が重要な役割を担ったと判断した。朴大統領の弁護士の柳栄夏氏は、検察の聴取には一切応じず、特別検察官による捜査に備えるとの立場を表明した。

19日■朴大統領が国政復帰の動き加速へ

 朴槿惠大統領は、韓光玉・大統領秘書室長をはじめとする青瓦台(大統領府)の新任参謀と新任大使にそれぞれ任命状と信任状を授与し、国政復帰の動きを加速させている。国政介入が指摘される親友の崔順実容疑者に絡む一連の疑惑で退陣圧力を受けている朴大統領が公の日程を消化するのは、カザフスタンとの首脳会談(10日)以降、8日ぶりとなる。朴大統領は、12月に東京で開催予定の韓日中3カ国首脳会談にも出席する意向を明らかにしている。

18日■国務総理、APEC首脳会議出席へ

 黄教安・国務総理は、ペルーで開催されるアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議に出席するため、仁川国際空港を出発した。韓国からAPEC首脳会議に大統領ではなく首相が出席するのは初めて。オバマ米大統領、中国の習近平国家主席、日本の安倍晋三首相、ロシアのプーチン大統領ら主要国の首脳が出席するが、黄国務総理との会談は予定されておらず、首脳外交に支障をきたすとの指摘が出ている。

17日■韓国と国連の軍縮・不拡散会議開催

 韓国と国連による軍縮・不拡散会議が済州島で始まった。韓国と海外の専門家らが集まり、北朝鮮の核への対応策などを話し合った。外交部の崔鍾文・多者外交調停官は、「北の5回目核実験を受け国連安全保障理事会が議論している新たな制裁は、その前の制裁決議(の水準)を超えなければならない。抜け道をなくし、制裁を拡大、強化すべきだ」と述べ、この会議で制裁強化の道を探るよう呼び掛けた。