30日■国連安保理、北朝鮮制裁決議採択
国連安全保障理事会は全15理事国が出席する全体会議を開き、新たな北朝鮮制裁決議案を採択した。9月9日に北朝鮮が5回目の核実験を強行したことへの対応で、主要国は水面下での調整を通じ制裁の種類や範囲などについて合意しているため全会一致で採択された。今回の制裁は2270号の抜け道をふさぐことに重点が置かれたため、内容はそれほど強力なものではない。
29日■特別検察官候補に元検事2人推薦
野党は特別検察官の候補者に、元検事の趙承植弁護士と同じく元検事の朴栄洙弁護士を推薦した。特別検事制度は捜査に影響を与えることのできる政府の高官らが捜査対象になった場合に与野党の合意で導入されるもので、捜査範囲に制限がなく政府から独立して独自に捜査できる。特別検察官は、最大野党の共に民主党と、第2野党の国民の党が推薦する候補者の中から1人を大統領が任命する。大統領は30日、朴氏を任命した。
28日■与党重鎮「名誉ある退陣」進言へ
朴槿惠大統領に近い与党セヌリ党の「親朴系」のベテラン国会議員が会合を開き、朴大統領に対し「名誉ある退陣」を勧めることで意見をまとめた。会合には与党主流派のリーダー格である徐清源・韓日議員連盟会長はじめ、尹相現・元大統領政務特別補佐官、鄭甲潤議員らが出席した。徐氏らは会合で、このままでは朴大統領は国会で弾劾される以外にないが、本人の名誉のためにも自ら立場表明すべきだとの考えを示し、ほかの出席者もおおむね同意した。
27日■政界重鎮ら「来年4月までに辞任を」
国会議長や国務総理などの経験者20人余りが、朴槿惠大統領に辞任を求める提言を発表した。提言は、次期大統領選挙の準備に時間がかかることを考えると大統領が即時辞任すればかえって混乱を招くと指摘し、大統領に来年4月までの辞任を求めた。また、国会が中立内閣を構成するための国務総理を選び、大統領は国務総理に国政全般を委ね、一線を退くべきだとした。その上で、今の政治的危機は大統領に権力が集中していることによるものだとして、速やかに憲法改正を進めるべきだとした。
26日■大統領退陣求める大規模集会開催
朴槿惠大統領の退陣を求める5回目の大規模集会が、ソウル都心で行われた。主催者の推計で全国で190万人(延べ人数)、警察推計で32万人(瞬間最大人数)が参加した。ソウルでは主催者推計で約150万人、警察推計で約27万人だった。デモ隊は青瓦台(大統領府)から約200㍍離れた清雲孝子洞住民センターまで接近、青瓦台の東、南、西を包囲するような形となった。ソウル都心は今季の初雪を観測した。集会の参加者らは雪の中、「朴槿惠を拘束せよ」などのシュプレヒコールを上げて行進した。
25日■国政介入事件、海外メディア注目
韓国社会で混乱が続く中、海外のメディアや専門家も情勢に注目している。英公共放送BBCは、「韓国の一般国民は清廉だが、上層部は腐敗スキャンダルが絶たない。歴代大統領はいずれも任期の最後にスキャンダルに巻き込まれた」と、大統領の任期末のスキャンダルは、決まったパターンのようだと指摘した。米外交協会の先任研究員で韓半島専門家のスコット氏は、「一連の混乱は、大統領が辞任するかどうかに関係なく数か月間は続くとした。
24日■特別検察官の推薦依頼書を承認
朴槿惠大統領は、自身と親友の崔順実被告が絡む国政介入事件などの解明を担う特別検察官の候補の推薦依頼書を承認した。青瓦台は国会に依頼書を送付し、野党に特別検察官候補2人の推薦を正式に要請する。検察とは別に、政府高官絡みの事件などの捜査を行う特別検察官の任命に関する法(特検法)は22日に閣議決定され、朴大統領が承認した。