1日■潘基文氏が大統領選不出馬を宣言
次期大統領選の有力候補と目されていた潘基文・前国連事務総長が国会で急きょ記者会見を開き、不出馬を表明した。潘氏の不出馬は、朴槿惠大統領の職務停止が続くなか、年末の大統領選の前倒しを見越して動いている政界に大きな影響を与えそうだ。与党側は潘氏との連携で活路を見いだす狙いだったが、最大野党「共に民主党」に対抗し得る候補を失った格好になった。潘氏は会見で「自分の主導で政治交代を成し遂げ、国家統合を実現するという純粋な気持ちを取り下げる」と述べた。
31日■文化人リスト疑惑、朴大統領共謀
朴槿惠政権に批判的な芸術家や俳優ら文化・芸術界関係者をリストアップした「ブラックリスト」が作成されていたとの疑惑で、元大統領秘書室長の金淇春容疑者や前文化体育観光部長官の趙允旋容疑者と朴大統領が共謀関係にあったとの結論を特別検察官の捜査チームが出したとみられる。
30日■大統領代行とトランプ氏が電話会談
黄教安・大統領権限代行国務総理は、トランプ米大統領と電話会談を行い、北朝鮮の核問題と韓米同盟の強化策などについて協議した。黄氏とトランプ氏が電話会談するのは初めて。韓半島問題のほか、韓米自由貿易協定(FTA)など両国間の経済・通商関係を発展させることも話し合った。黄氏はトランプ氏の大統領就任を祝い、「大統領のリーダーシップのもとで米国とアジア・太平洋地域、国際社会が大きく発展することを願う」と述べた。
29日■昨年の南北貿易額、前年比10分の1
昨年の南北貿易の規模が98年以降、最も低い水準を記録したことが分かった。統一部によると、昨年の韓国と北朝鮮の貿易額は3億3300万㌦(約37億8500万円)で98年に記録した2億2200万㌦に次ぐ低水準となった。昨年の南北貿易の規模は過去最高を記録した15年の27億1400万㌦の10分の1程度に減ったことになる。98年に金大中政権が発足し、対北朝鮮包容政策(太陽政策)を本格化させた以前の水準に後退したことになる。
28日■鄭維羅容疑者の送還遅れる
崔順実被告の国政介入事件に関連して、デンマーク検察は、不法滞在の疑いで拘束している崔被告の娘の鄭維羅容疑者(20)の韓国への強制送還について、結論が出るまで、さらに数週間かかるという見通しを示した。デンマーク検察は、韓国政府からの犯罪人引渡し要請に基づいて、昨年12月6日から鄭維羅容疑者の強制送還を検討しているが、結論を出すためには追加の情報が必要だとして、韓国に追加資料を要請している。
27日■大統領選挙へ与野党の動き活発に
憲法裁判所が3月中旬までに、朴槿惠大統領の弾劾審判の結論を出すべきだとしたことを受けて、春に大統領選挙が行われる可能性が高まり、与野党が選挙戦に向けた準備に乗り出している。弾劾成立で朴大統領が罷免された場合、憲法の規定で60日以内に大統領選挙が行われることになり、具体的には、4月末から5月初めに大統領選挙が行われる可能性がある。このため与野党は、旧正月の連休明けから選挙戦に向けた準備に本格的に乗り出すとしている。
26日■特別検察、「違法取り調べ」否定
朴槿惠大統領の親友、崔順実被告の国政介入事件を調べている特別検察官の捜査チームは、崔被告が取り調べ中に人権侵害を受けたとする主張は事実ではないと否定した。特別検察官チームの李圭哲報道官は、この日の定例会見で「(崔被告の)弁護人が主張するように(検事が)『孫の代まで滅ぼす』といった発言をした事実は全くない」とし、「虚偽の事実を基に特別検察や検事の信頼・名誉を毀損したことに深い遺憾の意を表す」と述べた。