29日■次期大統領、就任と同時に引き継ぎ
5月の大統領選挙で選ばれた次期大統領は、国政の空白を最小限に抑えるため、引き継ぎ業務を就任とほぼ同時に行うことになった。韓国では、大統領に選出されれば、公式就任まで2カ月余裕があり、その間に「大統領職引き継ぎ委員会」が政権の引継ぎ業務や内閣構成、新政権の政策設計などで次期大統領を60日間、支援することになっている。しかし、今回は国政の空白を最小限に抑えるため早急に就任することになる。
28日■「正しい政党」が大統領候補選出
朴槿惠前大統領の失職に伴う大統領選(5月9日投開票)で、朴氏と距離を置く与党セヌリ党(当時、現在は「自由韓国党」)の非主流派が結成した「正しい政党」は、ソウルで党公認候補を選ぶ大会を開き、劉承旼議員選出した。主要4党のうち、大統領選候補者を決定したのは同党が初めてである。
27日■検察、地裁に朴氏の逮捕状請求
検察特別捜査本部は、収賄や職権乱用などの容疑が持たれている朴槿惠前大統領の逮捕状を地裁に請求した。朴氏の容疑は収賄、職権乱用権利行使妨害、強要、公務上の秘密漏えいなど13件に上る。朴氏は21日の検察の事情聴取で、崔被告と共謀したことはないとし、自身に関する容疑を全面否認した。だが検察は、法定刑が懲役10年以上となっている特定犯罪加重処罰法上の収賄などを含め容疑が13件と多く、有罪認定されれば重刑を免れないことなどから、逮捕状の請求は不可避と判断した。
26日■大統領選支持率、文在寅氏が首位
世論調査会社のリアルメーターが発表した次期大統領選有力候補の支持率調査結果で、進歩(革新)系最大野党「共に民主党」の文在寅前代表が34・4%と、12週連続で首位を維持した。2位の2倍以上の支持を集めている。2位は共に民主党所属の安熙正・忠清南道知事で、17・1%と前週から1・5㌽上がった。第2野党「国民の党」の安哲秀前代表が0・6㌽上昇の12・6%、共に民主党所属の李在明・城南市長が0・6㌽下落の10・2%と続いた。
25日■韓米軍、北の化学兵器除去を訓練
韓米両軍が、韓国で北朝鮮の化学兵器を除去する訓練を行ったことが分かった。在韓米軍によると、韓米軍は21~22日に京畿道・坡州にある射撃場で猛毒のサリンでつくられた化学兵器を除去する訓練を行った。訓練には韓米軍約400人が参加。韓米軍が北朝鮮の製造施設を急襲し、速やかに化学兵器を除去する方式で行われた。米軍は大型輸送ヘリコプターのCH47、UH60に乗り、空中から施設に入る訓練を行った。
24日■検察、大統領府の家宅捜索試みる
朴槿惠前大統領に絡む疑惑などを調べている検察の特別捜査本部は、青瓦台(大統領府)の民政首席秘書官室所属の事務所3カ所について捜索を行った。青瓦台側は検察の捜査官らが立ち入って資料を押収する捜索には応じなかったため、検察は青瓦台側に令状を提示し、捜査に必要な資料を任意提出の形で受け取った。検察側は「刑事訴訟法の規定に基づいて青瓦台が家宅捜索を承認しなかったため、青瓦台に特定資料を要求し、青瓦台の協力のもと、資料を受け取っている」と説明した。
23日■朴槿惠前大統領の財産3・7億円
政府公職者倫理委員会が公表した高官の財産に関する定期申告資料によると、昨年12月末現在の朴槿惠前大統領の財産は不動産や預金などを合わせ37億3820万㌆(約3億7000万円)で、前年に比べ2億1896万㌆増加した。大統領就任(13年2月)後、毎年2億~3億㌆ずつ増加し、在任中の約4年間で11億7900万㌆増えた。朴氏は今月10日に失職したが、資料は昨年12月31日を基準に作成されたため、申告対象に含まれた。