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2019/05/31

<週間ダイジェスト>5月23日~5月29日

29日■前最高裁長官の初公判始まる

 職権乱用権利行使妨害などの罪で起訴された前大法院長(最高裁長官)の梁承泰被告らの初公判が、ソウル中央地裁で始まった。検察は梁被告を、強制徴用訴訟をはじめとする複数の訴訟への介入、司法行政に批判的な判事をリストアップしたとされる「司法ブラックリスト」の作成、裏金づくりなど計47の罪で2月に起訴した。検察は梁被告ら当時の司法府幹部が特定の裁判に不当に介入したとみている。

28日■有事作戦統制権行使能力初検証へ

 米軍主導の韓米連合軍が持つ有事作戦統制権の韓国軍への移管に向け、韓国軍の軍事能力を検証する韓米合同演習が韓国軍大将の主導で8月に実施される見通しだ。韓米連合軍司令部や韓国軍合同参謀本部によると、有事作戦統制権移管のための初期作戦運用能力(IOC)の検証・評価を、8月の韓米合同指揮所演習と並行し、韓国軍大将の主管で実施する案が有力とされる。IOCの検証・評価演習は、韓国軍が有事作戦統制権を行使する能力を持っているかどうかを検証する最初の関門となる。

27日■官・民・軍有事対応訓練を開始

 災害や戦時など国家の危機状況への対応を点検する「乙支太極演習」が、韓国全国で始まった。同演習は韓米両軍の合同指揮所演習「乙支フリーダムガーディアン」(UFG)の廃止に伴い、韓国政府の「乙支演習」と韓国軍単独の指揮所演習「太極演習」を統合した新たな演習。官・民・軍から48万人以上が参加する。安全保障環境を反映し、戦時はもちろん、災害やテロなどの国家的危機状況に備える。

26日■長距離レーダーの国内開発再推進

 防衛事業庁は、「長距離レーダー事業推進基本戦略案」を決定した。同事業はこれまで他国から購入していた対空監視用の長距離レーダーを国内で研究・開発するもので、総事業費2500億㌆(約231億円)が投じられる。長距離レーダーの国内開発事業は過去にも推進されたことがあったが、評価試験結果の不備や開発業者の契約違反行為などにより、中断していた。

25日■韓米電話会談暴露の姜議員に批判

 文在寅大統領とトランプ米大統領の電話会談の内容を公開した最大野党「自由韓国党」の姜孝祥議員に対する批判の声が、保守陣営内からも出ている。同党は対外的には国民の知る権利を強調し、「大統領府の屈辱外交、虚偽の説明を明らかにした」と反論するが、李明博政権で大統領外交安保首席秘書官を務めた千英宇・韓半島未来フォーラム理事長は、「責任ある政党なら、(姜氏の)党除名を選択しなければならない」と批判した。

24日■対北人道支援でユニセフに350万㌦

 米政府系放送ボイス・オブ・アメリカ(VOA)は、ユニセフ(国連児童基金)が北朝鮮への人道支援事業に関し、韓国政府から350万㌦(約3億8300万円)の供与を受けると報じた。韓国政府が国際機関を通じて支援することにした800万㌦の44%に当たる。ユニセフ報道官は「韓国政府の寄付を歓迎する」と述べた。供与金は5歳未満の子ども45万人の下痢症を治療し、肺炎治療のための抗生剤280万人分などの薬品を提供することに使われる。

23日■盧武鉉氏追悼式にブッシュ氏

 盧武鉉・元大統領の死去から10年を迎え、盧氏の故郷、慶尚南道金海市の烽下村で追悼式が開催された。追悼式にはブッシュ元米大統領、盧氏夫人の権良淑氏をはじめ、与党執行部など多数が参列した。追悼の辞を述べたブッシュ氏は、「権良淑氏と歓談した際に、家族と国を心から愛した方に敬意を表するために(韓国を)訪問したと伝えた」と述べた。さらに「人権に献身した大統領、全ての国民の基本権を尊重した大統領だった」とたたえた。