現代、サムスンなど4大財閥を含む16大企業グループは、系列企業の財務を統合した「結合財務諸表」を作成し、このほど金融監督院に提出した。それによると、99年末現在の負債比率(総負債を自己資本で割ったもの)は、サムスン、ロッテなど一部の企業を除いて、適正水準である200%を上回り、平均250%前後であることがわかった。
「結合財務諸表」は、国際通貨基金(IMF)の要請で、政府が16大企業グループに作成を義務付けたもので、金融系列社を除く系列会社を対象に、系列社間の取引や相互出資を除外して財務状況を示した。
16大グループのうちで負債比率が一番低かったのは82%のロッテで、4大グループのなかではサムスンが194%で最も良好だった。SKは227%、現代は229%、LGは273%で、いずれも200%を上回った。
一部の系列会社がワークアウト(財務構造改善作業)中の双竜は1773%で、16大企業のうちで最も負債比率が高く、江原産業も973%(仁川製鉄に合併された後は353%)で高い数値となっている。
資産規模などを考慮して加重平均した16大グループの負債比率は250%前後となった。
金融監督院は、結合財務諸表が正しく作成されたものかどうかを9月から監査し、負債比率が高いグループについては、金融機関の信用供与に伴う健全性評価の判断基準にする方針だ。
サムスンの負債比率が200%以下だったのは、ここ数年続いている半導体の好況と構造調整の成功によるもの。一方273%と負債比率が高かったLGは、各系列社の出資構造が他のグループに比べ複雑であることが原因だと分析されている。
現在、流動性に問題があるとされている現代は、現地法人の負債比率の高さが影響したが、最近の収益性向上で「思ったよりも低い水準」(玄キチュン理事)にとどまった。
重複計算相殺後の売上高をみると、現代は69兆9000億ウオンで、系列社を合算した売上高より22・3%減った。サムスンの売上高は59兆400億ウオンで、これまでの集計(82兆9000億ウオン)より22兆ウオン減った。LGとSKもそれぞれ系列会社の合算売上高に比べそれぞれ34・6%、36・9%減少した。これは、各グループとも系列社間取引がかなりのウエイトを占めていることを示している。